火山名  御嶽山  火山の状況に関する解説情報  第74号
平成26年10月5日18時02分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
 御嶽山では、火山灰を噴出するような噴火が継続していると推定されます
。

 9月27日の噴火前から連続して発生している火山性微動は、振幅の増減
を繰り返しながら継続していましたが、10月1日に入って徐々に小さくな
り、19時頃からは検知できない程度の大きさになりました。2日19時3
0分頃から再び観測されており、振幅は小さいながらも継続しています。本
日(5日)、16時頃から振幅が一時的に増加しましたが、現在は16時前
の状態に戻っています。
 噴煙の高さは、17時50分現在、視界不良のため不明です。
 御嶽山の南東約3キロメートルに設置している傾斜計に、昨日(4日)1
3時頃から、わずかな山側上がりの変化がみられましたが、本日(5日)0
8時頃から横ばいの状態となっています。噴火直前の数分前に観測された変
動の大きさと比較すると、変動開始から現在までの変動の大きさは100分
の1程度です。
 GNSSなどの観測データに特段の変化はみられません。
  
 27日11時から5日17時までの火山性地震の回数(速報値)は以下の
とおりです。いずれも体に感じない程度の微小な火山性地震です。

                     火山性地震
  9月27日 11時から24時      483回
  9月28日 00時から24時      131回
  9月29日 00時から24時       53回
  9月30日 00時から24時       56回
  10月1日 00時から24時       35回
  10月2日 00時から24時       16回
  10月3日 00時から24時       27回
  10月4日 00時から24時       25回
  10月5日 00時から12時        7回
  10月5日 12時から13時        2回
  10月5日 13時から14時        2回
  10月5日 14時から15時        1回
  10月5日 15時から16時        1回
  10月5日 16時から17時        0回

2.防災上の警戒事項等
 御嶽山では、火口から4キロメートル程度の範囲では大きな噴石の飛散や
火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るおそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流の可能性がありますので
注意してください。

 今後、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>