火山名  御嶽山  火山の状況に関する解説情報  第12号
平成26年9月28日12時00分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
 御嶽山では、昨日(27日)11時52分頃に噴火が発生しました。山頂
付近の噴火時の状況は視界不良のため不明でしたが、中部地方整備局が設置
している滝越カメラにより南側斜面を噴煙が流れ下り、3キロメートルを超
えたことを観測しています。
 27日11時41分頃から発生している火山性微動は現在も継続していま
す。
 本日(28日)11時45分現在も噴火は継続しており、噴煙の高さは火
口縁上約300メートルで南に流れています。
  
 本日(28日)午前6時頃から中部地方整備局の協力で実施した上空から
の観測によると、御嶽山山頂に北西から南東にのびる火口列がみられ、複数
の火口から白色の噴煙が勢いよく、火口上1000メートル(高度4000
メートル)まで上昇するのが認められ、ときおり火山灰混じりの薄灰色の噴
煙が認められました。
 また、ヘリコプターの機内では、硫化水素臭が認められ、二酸化硫黄臭は
感じられませんでした。 

27日11時から28日11時までの火山性地震の回数(速報値)は以下の
とおりで、火山性地震の多い状態が続いています。

                     火山性地震
  9月27日 11時から24時      353回
  9月28日 00時から01時       20回
  9月28日 01時から02時       10回
  9月28日 02時から03時        7回
  9月28日 03時から04時       10回
  9月28日 04時から05時       10回
  9月28日 05時から06時        8回
  9月28日 06時から07時        9回
  9月28日 07時から08時        8回
  9月28日 08時から09時        6回
  9月28日 09時から10時        2回
  9月28日 10時から11時        1回

2.防災上の警戒事項等
 御嶽山では、火口から4キロメートル程度の範囲では大きな噴石の飛散等
に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るおそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。

 今後、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>