火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第53号
平成26年7月4日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(6月30日から7月4日15時)
 桜島では、噴火活動が続いています。
 
 昭和火口では、4日06時46分に爆発的噴火が発生しました。弾道を描
いて飛散する大きな噴石が4合目(昭和火口より800から1300m)ま
で達し、噴煙の高さは火口縁上1500mでした。また、ごく小規模な火砕
流が発生し、昭和火口の東側へ約600m流下しました。昭和火口で火砕流
が発生したのは2014年2月12日以来です。 
 
 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。

 火山性地震は少ない状態で経過しました。噴火に伴う火山性微動が発生し
ています。

 6月30日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
  6月30日         2回     2回     0回
  7月 1日         3回    10回     0回
  7月 2日         0回     8回     0回
  7月 3日        23回     9回     0回
  7月 4日(15時まで)  3回    10回     1回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、7日(月)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>