火山名  諏訪之瀬島  火山の状況に関する解説情報  第1号
平成26年1月6日16時20分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
 諏訪之瀬島の御岳(おたけ)では、平成25年12月26日以降、活発な
噴火活動が継続しています。
 12月31日以降、最高噴煙高度は1月2日10時30分の爆発的噴火に
より灰白色の噴煙が火口縁上1000mまで上がりました。また、爆発的噴
火に伴う空振の最大振幅は、12月31日20時36分に観測した43パス
カルでした(火口から南南西約4kmの榊戸原観測点による)。
 遠望カメラでは、火口付近に飛散する噴石を時々観測しました。夜間には
、高感度カメラで確認できる程度の火映を観測しました。

 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、火口から南南西約4kmの集落で
は、爆発音、鳴動及び降灰が時々確認されています。

 火山性微動の振幅は12月26日頃から大きくなっていましたが、1月1
日から次第に小さくなりました。

 12月31日からの火山性地震および爆発的噴火の回数(速報値)は以下
のとおりです。
              火山性地震   爆発的噴火
 12月31日         93回     25回
  1月 1日         35回     11回
  1月 2日         29回      5回
  1月 3日         16回      2回
  1月 4日          6回      0回
  1月 5日          5回      0回
  1月 6日(15時まで)   7回      1回

 傾斜計やGPSによる地殻変動データには特段の変化は認められず、火山
活動のさらなる活発化の兆候は今のところみられません。
 
 諏訪之瀬島では、御岳火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴
火が発生する可能性があります。今後の火山活動に注意してください。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石に警戒してください。
 風下側では火山灰だけではなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ
るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。

  火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>