火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第103号
平成24年12月14日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(12月10日から12月14日15時)
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、爆発的噴火が10回発生しました。このうち10日05時
25分の爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が3合目(昭和
火口より1300から1800m)まで達しました。
   
 南岳山頂火口では、ごく小規模な噴火が時々発生しました。

 12日に実施した現地観測では、二酸化硫黄の平均放出量は1日あたり1
400トン(前回4日、1300トン)とやや多い状態でした。

 火山性地震は概ね少ない状態で経過しました。噴火に伴う火山性微動が発
生しています。

 12月10日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値
)は以下のとおりです。
             火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 12月10日        55回    27回     4回
 12月11日        37回    38回     0回
 12月12日        27回    27回     0回
 12月13日        10回     8回     1回
 12月14日(15時まで) 11回     3回     5回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るおそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、17日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>