火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第100号
平成24年12月3日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(11月30日から12月3日15時)
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、爆発的噴火が5回発生しました。このうち30日23時2
0分に発生した爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が3合目
(昭和火口より1300から1800m)まで達しました。30日14時2
9分の噴火では、ごく小規模な火砕流が昭和火口の東約500mまで流下し
ました。同火口で火砕流が確認されたのは、2012年10月7日以来です
。
   
 南岳山頂火口では、12月2日16時34分に小さな爆発的噴火が発生し
ました。噴煙と噴石は雲のため不明でした。南岳山頂火口で爆発的噴火が発
生したのは、2012年7月24日以来です。

 火山性地震は12月1日に一時的に増加しましたが、それ以外は少ない状
態でした。噴火に伴う火山性微動が発生しています。

 11月30日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値
)は以下のとおりです。
             火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 11月30日        27回     9回     3回
 12月 1日        71回    16回     1回
 12月 2日         7回    21回     1回
 12月 3日(15時まで)  3回    11回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るおそれがあるため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、7日(金)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>