火山名  霧島山(新燃岳)  火山の状況に関する解説情報  第23号
平成23年2月4日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(3日16時〜4日16時)
 霧島山(新燃岳)では、噴火が継続して発生しています。噴煙の最高高度
は、09時42分に観測した火口縁上3000mで、噴煙は東へ流れました
。
 期間中、爆発的噴火の発生はありませんでした。

 遠望カメラでは09時42分頃、噴石の飛散を確認しました。火砕流は確
認できませんでした。

 本日、鹿児島県の協力を得て鹿児島大学と共同で実施した上空からの観測
では、火口内に蓄積された溶岩は直径600m程度で、昨日(3日)と比較
して大きな変化はありませんでした。
 また、中央付近から灰白色の噴煙が火口縁上1000m程度まで上がって
いるのを確認しました。

2. 防災上の警戒事項等
 新燃岳火口から概ね4kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する
大きな噴石に警戒が必要です。
 新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う火砕流に警戒が必要で
す。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。これまでの噴火では、直径4cmから6cmの小さな噴石は新燃岳
火口から7km付近にまで達しています。また、爆発的噴火に伴う大きな空
振に注意が必要です。
 降雨時には泥流や土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、2月5日(土)16時頃に発表の予
定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>