火山名  霧島山(新燃岳)  火山の状況に関する解説情報  第8号
平成23年1月21日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況(1月17日〜1月21日15時)
 霧島山(新燃岳)では、19日01時27分に小規模な噴火が発生しまし
た。噴煙等は天候不良により確認できませんでした。
 火山性地震は18日から19日にかけて一時的に増加しました。19日1
3時頃から振幅の小さな火山性微動が継続しています。
 19日に実施した気象庁機動調査班(JMA−MOT)の現地調査及び聞
き取り調査により、新燃岳から南東側の宮崎県日南市まで降灰を確認しまし
た。
 21日に気象庁機動調査班(JMA−MOT)が九州地方整備局と共同で
実施した上空からの観測では、昨年7月10日に噴火した新燃岳火口内の噴
気孔が拡大し、周辺に大量の噴出物が堆積している状況を確認しました。

 1月17日からの火山性地震と火山性微動の回数(速報値)は以下のとお
りです。
              火山性地震    火山性微動
1月17日           12回       0回
1月18日           32回       2回
1月19日           17回       3回
1月20日            1回       1回
1月21日(15時まで)     3回       1回
 
 遠望観測では、火口縁を超える白色噴煙を時々観測し、最高高度は火口縁
上100mでした。

 新燃岳では、火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴火が発生
する可能性があります。

2. 防災上の警戒事項等
 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、1月24日(月)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>