火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第47号
平成21年7月21日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(7月19日〜21日15時)

 昭和火口では、今期間、爆発的噴火が10回発生し、そのうち5回は弾道
を描いて飛散する大きな噴石が5合目まで達しました。19日00時28分
と20日18時19分の爆発的噴火では、昭和火口の南東約3kmに設置し
ている空振計で100パスカルを超える空振を観測しました。これらの爆発
的噴火では天候不良のため噴石は不明でした。
 
 火山性地震及び火山性微動は少ない状態が続いています。

 大隅河川国道事務所が有村観測坑道に設置している傾斜計では、特段の変
化は観測されていません。

 7月19日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
 
           火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 7月19日       16回     2回     4回
 7月20日       21回     6回     5回
 7月21日(15時まで)  4回     2回     1回   

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から2km程度の範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。
 降雨時には土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、24日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>