火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第46号
平成21年7月19日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
 桜島の昭和火口では、17日から本日(19日)15時にかけて爆発的噴
火が6回発生しました。そのうち、18日16時08分と19日00時28
分の爆発的噴火では、昭和火口の南東約3kmに設置している空振計で10
0パスカルを超える空振を観測しました。これらの爆発的噴火では天候不良
のため噴石は不明でした。また、19日09時42分には87パスカルの空
振を伴い、弾道を描いて飛散する大きな噴石が5合目まで達する爆発的噴火
が発生しました。

 これらのことから本日(19日)11時00分に火口周辺警報(噴火警戒
レベル3、入山規制)を発表し、噴火警戒レベルを2から3に引き上げまし
た。

 本日(19日)実施した現地観測では、特段の変化は認められませんでし
た。

 7月17日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
 
           火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 7月17日        9回    37回     0回
 7月18日       12回    23回     2回
 7月19日(15時まで) 12回     1回     4回   

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から2km程度の範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。
 降雨時には土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、21日(火)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>