火山名  浅間山  火山の状況に関する解説情報  第103号
平成21年4月5日16時00分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(4日〜5日15時)
 今期間、噴火は観測されませんでした。
 噴煙高度は、火口縁上200〜300メートルで推移しています。
 4日以降、本日15時までの火山性地震及び火山性微動の回数(速報値)
は以下のとおりです。括弧内は、周期の短い地震の回数です。
              火山性地震   火山性微動
 4日          94回(13回)      1回
 5日(15時まで)   54回(6回)     2回

 傾斜計のデータには、火山活動によるとみられる特段の変化は認められま
せん。
 山体周辺のGPS連続観測では、2008年7月初め頃から深部へのマグ
マ貫入を示すわずかな伸びの傾向がみられています。
 火山性地震はやや多い状態が続いています。また、火山ガス放出量、噴煙
及び火映の状況から、山頂火口では依然として熱活動の高まった状態が続い
ていると考えられます。

2.防災上の警戒事項等
 浅間山では、火口から4キロメートルの範囲に影響を及ぼす噴火が発生す
ると予想されますので、これらの地域では、弾道を描いて飛散する大きな噴
石に警戒が必要です。
 また、風下側では、降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意が必要で
す。
 次の火山の状況に関する解説情報は、6日(月)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>