火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第29号
平成21年4月3日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況(3月30日〜4月3日15時)
 
 昭和火口では今期間、爆発的噴火が14回発生しました。本日(3日)1
1時18分と13時23分の爆発的噴火では、弾道を描いて飛散する大きな
噴石が4合目(800mから1300m)まで達しました。いずれの噴火で
も火砕流は発生していません。

 大隅河川国道事務所が有村観測坑道に設置している傾斜計及び伸縮計の観
測では、今期間、山体の膨張と考えられる特段の変化は認められません。

 火山性地震はやや多く、火山性微動は、少ない状態です。

 3月30日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。
             火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
 3月30日          9回    0回    0回
   31日          7回    0回    0回
 4月 1日         17回    1回    0回
    2日         39回    2回    7回
    3日(15時まで)  60回    7回    7回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から2kmを超えた居住地域近くまでの範囲で
は、大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石(火山れき)に注意が必
要です。
 降雨時には土石流に注意が必要です。

 次の火山の状況に関する解説情報は、4月6日(月)16時頃に発表の予
定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>