火山名  口永良部島  噴火警報(火口周辺)
平成21年3月18日15時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**

<口永良部島に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表>
 火口から1km程度の範囲では、噴火に対する警戒が必要。
<噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ>

**(本  文)**
1.火山活動の状況及び予報警報事項
 口永良部島では、GPSによる地殻変動観測で、2008年9月以降続い
ていた新岳火口浅部のわずかな膨張を示す変化が、2009年2月以降鈍化
しています。
 2008年9月から12月頃にかけて、二酸化硫黄の放出量が増加してい
ましたが、2009年1月以降やや減少しています。また、火山性地震及び
火山性微動は少ない状態が続いています。
 これらのことから、口永良部島では火口から半径2km程度に影響を及ぼ
す噴火の可能性は低くなったと判断し、噴火警戒レベルを3から2に引き下
げます。

 今後、火口から1km程度の範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性が
ありますので、火口周辺では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に
警戒が必要です。

2.対象市町村等
  鹿児島県:屋久島町

3.防災上の警戒事項等
 火口から1km程度の範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒
が必要です。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意が必要です。

<噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ>

**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時
          要援護者の避難等が必要。      
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制
          等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(平常)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)

(補足:平成19年12月1日から噴火予報・噴火警報を発表しています。
  今回の警報は、従来の火山観測情報に相当します)