アカンダナ山[あかんだなやま] Akandanayama
北緯 36°12′01″ 東経 137°34′22″ 標高 2,109m (アカンダナ山)(三角点・赤棚) |
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![]() アカンダナ山全景 西側から 2003年 10月 19日 気象庁撮影 |
概要
アカンダナ山は、長野・岐阜県県境の安房(あぼう)峠の北西に位置する、アカンダナ山を中心とする溶岩ドーム、溶岩流、火砕岩によって形成された火山である。北側に隣接する白谷山(しらたにやま)火山や活火山である焼岳火山とともに焼岳火山群を形成する。アカンダナ山の活動は、約1万年前に活動を停止した白谷山火山を覆う溶岩ドームとその崩落により形成された火砕岩の噴出ではじまる。その直後、山体は地すべりを起こし、山頂が南西側にずり落ちた。構成岩石のSiO2量は61.0wt.% である。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
アカンダナ山の下位に分布する火砕岩中から約12000年前の年代が得られ、さらにアカンダナ山から噴出した外輪山溶岩によって堰き止められた安房平に堆積した湖成層から9500~1万年前の年代が得られている。このことから、外輪山溶岩はおよそ1万年前に噴出したものと推定される。さらに、活動年代は不明であるが、この後に現在三角点がある山頂を形成している溶岩ドームが噴出した。
噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考。
- アカンダナ山 有史以降の火山活動
記録に残る火山活動はない。
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付している。詳しくはこちらを参照のこと。