妙高山[みょうこうさん] Myokosan
北緯 36°53′29″ 東経 138°06′49″ 標高 2,454m (妙高山)(標高点) |
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![]() 妙高山全景 東側から 2009年5月7日 気象庁撮影 |
概要
妙高山は安山岩の成層火山で、約30万年前から活動を開始し、長い休止期をはさむ4回の活動期により形成された。現在の地形は第四紀の成層火山と、その頂部の直径3㎞の爆発カルデラ、その中にある中央火口丘の妙高山溶岩ドームからなる。南側の火口原には噴気地帯(地獄谷)がある。構成岩石のSiO2量は49.6~63.9 wt.% である。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
約2万年前から現在の山頂に見られるカルデラの形成が始まった。約8000年前には、山体崩壊によって田口岩屑なだれ(上部)が発生した。この後は、形成されたカルデラ内での活動に変わり、約5300年前と約4200年前には、大規模な活動によって赤倉火砕流と大田切川火砕流が噴出し、山麓にまで達した。このうち約4200年前の活動が最新のマグマ噴火である。堆積物が確認できる最新の噴火は、約3000年前の水蒸気爆発であるが、カルデラ内には小規模な爆裂火口があり、これらの活動は3000年前以降の可能性もある。
噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考。
- 妙高山 有史以降の火山活動
記録に残る火山活動はない。
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付している。詳しくはこちらを参照のこと。
噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報
火山活動解説資料
- 妙高山の火山活動解説資料
気象庁が実施した火山観測データの解析結果や、火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回、上旬に公表します。