天頂山(てんちょうざん) Tenchozan
北緯44°02′40″ 東経145°05′09″ 標高1,046m (天頂山)(標高点・独自に計測) |
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![]() 天頂山全景 南西側上空から 2011 年 10 月 19 日 気象庁撮影 |
概要
天頂山は、北海道東部の知床半島中央部に位置する。山体は比高300m、東西約4km、南北約2.5kmの安山岩質の溶岩からなり、溶岩じわなどの新鮮な地形が保持されている。山頂部に北東~南西方向に配列する延長1800mの火口列がある。この火口列は直径250m以下の爆裂火口が15個以上重合したもので、火口地形がよく保存されている。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
天頂山の最新の噴火は、約1900年前の水蒸気爆発である。その噴火の最末期にはマグマ水蒸気噴火あるいは小規模なマグマ噴火も起きたと考えられる。これらの一連の噴火の結果、上記の北東~南西方向に配列する数多くの爆裂火口が形成されたと考えられる。現在、噴気活動は認められない。
- 天頂山 有史以降の火山活動
記録に残る火山活動はない。
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版) (気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量 (単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が 既知である場合については、(国研)産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数) も付している。詳しくはこちらを参照のこと。
噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報
火山活動解説資料
- 天頂山の火山活動解説資料
気象庁が実施した火山観測データの解析結果や、火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回、上旬に公表します。