倶多楽(くったら) Kuttara【常時観測火山】
北緯42°30′19″ 東経141°08′40″ 標高377m (日和山)(標高点) 北緯42°29′29″ 東経141°09′35″ 標高549m (四方嶺)(三角点・温泉山) |
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倶多楽 手前から地獄谷・大湯沼・日和山 南側上空から 2011 年 7 月 19 日 気象庁撮影 |
概要
倶多楽火山は玄武岩~安山岩質(SiO2量は50.0~75.1 wt.%)の成層火山体。約8~4.5万年前までの期間に複数の火口で火砕流を伴う大規模な噴火が繰り返され、約4万年前までの活動により直径3kmの円形のカルデラを生じた。
登別火山は倶多楽火山の西麓にある後カルデラ火山。地獄谷・大湯沼は水蒸気噴火による爆裂火口群。日和山はデイサイトの溶岩ドーム。日和山や爆裂火口内では噴気・熱水活動が続いている。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
約1万5千年前に西麓で始まった火山活動により日和山溶岩ドームが形成された後、約8000年前以降は水蒸気噴火を繰り返し、大湯沼・地獄谷が形成された。最新の噴火は日和山-大湯沼-裏地獄火口列で発生し、この活動による堆積物が1663年の有珠山噴火に伴う火山灰を覆っていることから、約200年前の活動と推定される。
噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の 活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考。
- 倶多楽 有史以降の火山活動
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版) (気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量 (単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が 既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数) も付している。詳しくはこちらを参照のこと。
火山観測
気象庁では、地震計、傾斜計、空振計、GNSS、監視カメラを設置し、関係機関協力の下、 倶多楽の火山活動の監視・観測を行っています。
噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報
- 倶多楽の噴火警戒レベル(PDF)
火山活動解説資料
- 倶多楽の火山活動解説資料
気象庁が実施した火山観測データの解析結果や、火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回、上旬に公表します。