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2007年8月2日のサハリン西方沖〔サハリン南部付近〕の地震で発表した津波注意報について

地震の概要

平成19年8月2日11時37分(日本時間)、サハリン西方沖の深さ5kmでMw6.2(気象庁によるMは6.4)の地震が発生した。この地震の発震機構(GlobalCMT)は、東西方向に圧力軸をもつ逆断層型であった。(詳細は平成19年8月地震・火山月報(防災編)を参照)

※GlobalCMTは、米国の研究機関により、世界各地に設置された広帯域地震計の記録から求められたCMT解である。

震源要素
震源時刻(日本時間) 震央地名 緯度 経度 深さ Mw
2007年8月2日 11時37分 サハリン西方沖 北緯47度06.9分 東経141度47.8分 5km 6.4 6.2
※震源要素は米国地質調査所による。ただし、Mは気象庁、MwはGlobalCMTによる

サハリン西方沖の震央分布図(2000年1月1日~2007年9月7日、M≧4.0、深さ~60km、震源は米国地質調査所による)
今回の地震の震央分布図
表示した震央は、2000年1月1日~2007年9月7日、M4.0以上、深さ60km以浅の地震である。震源は米国地質調査所による。

発表した津波注意報の概要

この地震に対して発表した津波注意報は、以下のとおりである。

発表時刻 概要 発表予報区
8月2日 13時37分 北海道日本海沿岸北部に津波注意報発表 津波注意報:北海道日本海沿岸北部
津波注意報発表予報区(地図、png形式)
14時26分 全ての津波注意報解除 全ての津波注意報解除

潮位変動の観測

 留萌と稚内で高さ0.2m程度の潮位変動を観測した(以下の通り、津波による潮位変動ではない可能性が高い)。

津波予測の評価

留萌の潮位変動は、その振幅や周期が津波シミュレーションの結果(図1)と大きく異なっており、津波であるとは考えにくい。また、潮位変動が出現した時間帯に気象擾乱が通過(図2)しており、過去の気象擾乱に伴う副振動と類似した変動を示している。これらのことから、留萌の変動は気象擾乱によって励起された副振動であると考えられる。その他の検潮所の変動についても、気象擾乱の通過に伴い発生した可能性が高い。
今回の津波注意報は、結果的には津波ではない現象を津波が観測されたとして発表したことになる。しかし、予想よりも大きな津波を伴う地震もありうることや短時間で気象擾乱が原因とは断定できないことから、潮位変動が現れた時刻と津波の到達予想時刻が近い時には、今回のように津波注意報を発表した後、早期解除に努める。

稚内と留萌における潮位変動の観測記録と津波シミュレーションの比較を表した図
図1 潮位変動の観測記録と津波シミュレーションの比較
青が観測記録、赤がシミュレーションの結果である。また、縦の点線は到達予想時刻を示す。シミュレーションの振幅は、観測された潮位変動に比べて小さく、留萌では到達予想時刻の約30分前から潮位変動が始まっている。

(左図)地震が発生した平成19年8月2日の13時のレーダー画像,(右図)稚内、留萌、小樽、江差の検潮記録
図2 平成19年8月2日13時のレーダー画像(左)と検潮記録(右)
左図のは各検潮所の位置を、右図の▲は今回の地震で推定される津波到達予想時刻を示す。
なお、留萌と江差は国土交通省北海道開発局の検潮所である

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