地震防災対策強化地域判定会会長会見

 気象庁では、いつ発生してもおかしくない状態にある「東海地震」を予知すべく、東海地域の地震活動や地殻変動等の状況を監視しています。また、これらの状況を定期的に評価するため、地震防災対策強化地域判定会を毎月開催しています。本資料は本日開催した判定会で評価した、主に前回(平成26年1月20日)以降の調査結果を取りまとめたものです。
 なお、下記調査結果は本日17時00分に「東海地震に関連する調査情報(定例)」として発表しています。

報道発表日

平成26年2月24日

概要

 現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測していません。

本文

最近の東海地域とその周辺の地殻活動

 現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測していません。

1.地震の観測状況
 浜名湖周辺のフィリピン海プレート内では、引き続き地震の発生頻度の低い状態が続いています。
 1月22日から27日にかけて、伊勢湾周辺のプレート境界付近を震源とする深部低周波地震(微動)を観測しました。また、2月3日から6日にかけて愛知県を震源とする深部低周波地震(微動)を観測しました。

2.地殻変動の観測状況
 GNSS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向は継続しています。
 1月23日から28日にかけてと2月3日から7日にかけて、愛知県と静岡県西部の複数のひずみ観測点でわずかな地殻変動を観測しました。

3.地殻活動の評価
 上記観測結果を総合的に判断すると、東海地震の想定震源域におけるプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは今のところ得られていません。
 一方、伊勢湾周辺と愛知県周辺で観測した深部低周波地震(微動)及び愛知県と静岡県西部のひずみ観測点で観測した地殻変動は、伊勢湾周辺と愛知県の東海地震の想定震源域より深いプレート境界において、それぞれ1月末と2月初めに発生した「短期的ゆっくりすべり」に起因すると推定しています。
 以上のように、現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測していません。
 なお、GNSS観測の結果によると「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」による余効変動が、小さくなりつつありますが東海地方においてもみられています。




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問い合わせ先

地震火山部 地震予知情報課
電話:03-3212-8341 (内線)4576

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