地震防災対策強化地域判定会会長会見(定例)

 気象庁では、いつ発生してもおかしくない状態にある「東海地震」を予知すべく、東海地域の地震活動や地殻変動等の状況を監視しています。また、これらの状況を定期的に評価するため、地震防災対策強化地域判定会を毎月開催しています。本資料は本日開催した判定会における委員の意見提供等を受けて、主に前回(2月28日)の判定会以降、現在までの状況を取りまとめたものです。

報道発表日

平成23年3月28日

概要

 現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。 

本文

第299回地震防災対策強化地域判定会記者説明コメント

最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動

 現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。

1.地震活動の状況
 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」により、東海地域では地震活動の状況に特段の変化は認められていません。また、3月15日に静岡県東部でマグニチュード(M)6.4の地震が発生しましたが、その後、余震は減少しています。
 静岡県中西部の地殻内では、全体的にみて、2005年中頃からやや活発な状態が続いています。
 浜名湖周辺のフィリピン海プレート内では、引き続き地震の発生頻度のやや少ない状態が続いています。
 その他の領域では概ね平常レベルです。

2.地殻変動の状況
 全般的に注目すべき特別な変化は観測されていません。
 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」により、東海地域のひずみ計及びGPS観測では、地震発生時にみられるステップ状の変化が観測されました。また、3月15日の静岡県東部の地震でも、同様の変化が観測されました。これらの変化は、その後、通常の状態にもどっています。
 GPS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向は継続しています。更に、傾斜計、ひずみ計等の観測結果を含めて総合的に判断すると、東海地震の想定震源域及びその周辺におけるフィリピン海プレートと陸のプレートとの固着状況の特段の変化を示すようなデータは、現在のところ得られていません。



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問い合わせ先

地震火山部 地震予知情報課
電話:03-3212-8341 (内線)4576

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