地震防災対策強化地域判定会会長会見(定例)
気象庁では、いつ発生してもおかしくない状態にある「東海地震」を予知すべく、東海地域の地震活動や地殻変動等の状況を監視しています。また、これらの状況を定期的に評価するため、地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会を毎月開催しています。本資料は本日開催した打合せ会における委員の意見提供等を受けて、現在の状況を取りまとめたものです。
報道発表日
平成21年5月25日
概要
現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。
本文
第276回地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会記者説明コメント
最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動
現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。
1.地震活動の状況
全般的には顕著な地震活動はありません。
静岡県中西部のフィリピン海プレート内ではマグニチュード3.5以上の地震の発生頻度が引き続き少ない状態が続いています。また、浜名湖周辺のフィリピン海プレート内でも地震の発生頻度が引き続き少ない状態になっています。一方、静岡県中西部の地殻内では地震活動がやや活発な状態が続いています。その他の地域では概ね平常レベルです。
なお、東海地域周辺の三重県から奈良県にかけて5月4日~13日に深部低周波地震が観測されました。この付近では昨年11月にも深部低周波地震活動が観測されています。その後、深部低周波地震は5月17日に愛知県西部のプレート境界付近でも観測されました。
2.地殻変動の状況
全般的には注目すべき特別な変化は観測されていません。
GPS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向はこれまでと同様に継続しています。
問い合わせ先
地震火山部 地震予知情報課
電話:03-3212-8341 (内線)4576
関連資料
- 1.記者説明コメント及び添付資料[PDF形式:1.7MB]
- 2.気象庁資料[PDF形式:3.0MB]
- 3.国土地理院資料[PDF形式:859KB]
[地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会では、気象庁のほか国土地理院、独立行政法人防災科学技術研究所、独立行政法人産業技術総合研究所の資料を用いて議論が行われています。また、気象庁の地震活動資料には、防災科学技術研究所や大学等関係機関のデータも使われています。]