地震活動と地殻変動の関係

「伊豆東部の地殻活動」のページでは、東伊豆奈良本観測点における体積ひずみ計の記録(体積ひずみの時間変化)と1時間あたりの地震回数及び10分あたりの降水量をお知らせしています。

地震活動時のひずみの変化

伊豆東部で群発地震活動が発生すると、東伊豆奈良本観測点で観測している体積ひずみは明瞭な縮みの変化を示します。 縮みの変化は、地震活動の開始後しばらくして最も速くなり、地震活動がほぼ終息すると元の状態に戻ります。

地震活動時の事例1

見通しに関する情報を発表しない場合

地震活動があり、同時に縮みの変化が見られても、規模の大きな地震活動にならないと予測される場合には、見通しに関する情報は発表されません。たとえば、2011年7月の事例では、縮みの変化量は小さく、結果的には活動期間中に伊東市で震度1を観測する地震が3回発生しただけでした。

地震活動時の事例2

地震活動時以外でのひずみの変化

降水による変化

体積ひずみ計は、岩盤の伸び縮みを非常に高感度で測定する機器です。 そのため、地下の変動源によるひずみ変化を記録するだけではなく、他にも様々な原因による変化を記録します。 最も多い変化の原因は降雨です。地表に降り注いだ雨がゆっくりと地中に浸透していく間、 その雨の重みが体積ひずみ計に影響を及ぼします。このとき、体積ひずみは縮みの変化を示します。 雨が止んで観測点周辺から流れ下っていくにつれて縮みの変化は小さくなり、元の状態に戻ります。

地震活動時以外の事例1

調整に伴うみかけの変化

東伊豆奈良本観測点の体積ひずみ計は、長期的には常時縮みの変化を示しています。 ホームページで公表しているグラフでは、地震活動時の縮みの変化を見やすくするため、 常時観測されている縮み変化から、一定速度の縮み変化を取り去ってグラフがほぼ平らになるように調整してあります。 しかし、常時観測されている縮み変化の速度は一定ではなく多少の揺らぎがあるため、時期によってはグラフ上、 伸びている、あるいは縮んでいるように見えることがあります。

また、体積ひずみのグラフには、岩盤の伸び縮み以外に、人為的な観測機器の調整によるみかけの変化がみられることがあります。

これらの変化は、異常な変化ではありません。

地震活動時以外の事例2

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