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ホーム > 気象統計情報 > 地球環境・気候 > 生物季節観測の情報 > さくら開花予想方法について

さくら開花予想方法について

「さくらの開花」について

  • さくらは、前年の夏頃に翌春咲く花のもととなる花芽(かが)を形成し、休眠状態に入ります。
  • 秋から冬にかけて低温(あまり低い温度ではなく5℃前後といわれている)にある一定期間さらされると休眠状態から覚めます(『休眠打破』と呼ばれる)。
  • 花芽は休眠打破のあと春先の気温の上昇とともに発育し、開花します。

    気象庁が実施していた「さくらの開花予想」

     気象庁のさくらの開花予想は、花芽が休眠から覚めて生長に入り開花するまでの生長量を、気温により推定する手法を用いてきました。 この手法により、各地の気象台等が継続して観測しているさくらの木が開花する日を予想しました。(開花とは、花が5〜6輪開いた状態の ことです。)

     さくらの開花日は、日平均気温から以下の式にあてはめて求めた「DTS(温度変換日数)」を、積算開始日から積算し、 所定量に最も近い値になった日とします。さくらの開花予想は、本式にこれまでの気温と今後予想される気温をあてはめて予想していました。

    ※ DTS(温度変換日数)を用いた開花予測は、柑橘類、梨などの果樹でも研究されている


     DTS(日)=exp{9.5×103×(t−288.2)/(t×288.2)}  t:当該日平均気温の絶対温度(K)

       DTS(温度変換日数) : ある温度における1日分の生長が15℃に換算すると何日分に相当するかを示す量

     この積算開始日と所定量は地点毎に異なっており、過去30年間の各地のさくらの開花日と当時の気温をもとに、統計的な手法により最適となる量を算出しました。
     さくらの開花は、春先の気温が高ければ早まり、気温が低ければ遅くなります。しかし温暖な地方では、秋から冬にかけての気温が高めに経過すると 休眠打破が充分に行われず、春先の気温が高く経過しても、さくらの開花がそれほど早くならないという性質があります。 予想を行うにあたって、このことも考慮した所定量を設定しました。本所定量は、同一地点においても、その年の秋から冬にかけての気温経過の状況によって 変動するものとされています。



     なお、本予想式を用いた2005年〜2009年の全国における1回目予想、2回目予想、3回目予想の予想開花日と開花日との差は下表のとおりです。 平均すると前後2・3日ですが、さくらの開花予想の発表後、開花までの天候や気温経過の推移により、予想開花日と開花日の差が大きくなる場合もありました。

    表 さくらの予想開花日と開花日との差(絶対誤差平均)
    全国63地点平均
      1回目予想 2回目予想 3回目予想
    2009 3.0 2.6 2.3
    2008 5.3 3.6 1.5
    2007 2.2 2.0 1.5
    2006 2.0 2.0 1.9
    2005 3.1 2.2 3.0


     詳細な解説は、気象庁解説資料第24号「新しいサクラの開花予想」(平成8年12 月気象庁)をご覧ください。気象庁図書館や 国立国会図書館でご利用いただけます。
     本資料から抜粋した詳細資料はこちら(PDF形式:4.2MB)に掲載しています。


    ::参考文献::
    ・気象庁,1996;新しいサクラの開花予想,気象庁解説資料第24号
    ・小元敬男・青野靖之,1989;速度論的手法によるソメイヨシノの開花日の推定,農業気象,45,25-31
    ・青野靖之・小元敬男,1990;チルユニットを用いた温度変換日数によるソメイヨシノの開花日の推定,農業気象,45,243-249

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