災害をもたらした気象事例

台風第24号、26号
昭和41年(1966年) 9月23日~9月25日
同日に2つの台風が西日本と東日本に上陸。
 山梨県富士山麓で土石流により大被害。
死者238名、行方不明者79名、負傷者824名
住家全壊2,422棟、半壊8,431棟
床上浸水8,834棟、床下浸水42,792棟など
(消防白書より)
概要
 9月16日にグァム島の西海上で発生した台風第24号は、23日に南西諸島付近、24日には大隅海峡を通り、25日10時頃高知県安芸市付近に上陸した。 その後衰えながら近畿地方北部、能登半島付近を進み、日本海で低気圧に吸収されて消滅した。 この台風と秋雨前線の影響で西日本では大雨となり、宮崎県では期間降水量が300mmを超えた所もあった。
 22日にサイパン島の北東の海上で発生した台風第26号は、非常に速い速度で北上し、25日00時過ぎ静岡県御前崎の西方に上陸した。 25日09時には三陸沖に抜けて温帯低気圧に変わった。 この台風により御前崎(静岡県御前崎町)で最大風速33.0m/s、最大瞬間風速50.5m/sを観測するなど、東北南部から静岡県にかけて最大風速20~30m/s、最大瞬間風速30~50m/sの暴風が吹いた。 また、静岡県の北部から山梨県にかけての山間部と栃木県北部の山間部では、1時間に60~100mmの大雨となり、期間降水量も200~400mmの大雨となった。
 静岡県と山梨県では大規模な土石流や河川の急激な増水により多数の死者が出た。 中でも山梨県足和田村など富士山の山麓では被害が大きく、山梨県の死者・行方不明者は170名以上となった。 関東地方や東北地方でも河川の氾濫や強風による家屋倒壊により多数の死傷者が出た。
台風経路図 期間降水量
期間内最大風速
期間内最大瞬間風速
天気図

天気図 9月24日09時

期間内での観測値
気象官署での観測値
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