災害をもたらした気象事例

台風第23号、第24号、第25号
昭和40年(1965年) 9月10日~9月18日
3つの台風が相次いで上陸、接近。
 全国で暴風と大雨の被害甚大。
死者153名、行方不明者28名、負傷者1,206名
住家全壊1,879棟、半壊3,529棟
床上浸水46,183棟、床下浸水258,239棟など
(消防白書より)
概要
 9月6日に沖ノ鳥島の東海上で発生した台風第23号は、発達しながら北上し、10日08時頃強い勢力で高知県安芸市付近に上陸した。 上陸後もあまり衰えず近畿地方を縦断して日本海を進み、10日23時頃渡島半島南部に上陸した。 進路に当たった地方では暴風が吹き、室戸岬(高知県室戸市)で最大風速69.8m/s(最大瞬間風速77.1m/s)、徳島で35.8m/s(同67.0m/s以上)、洲本(兵庫県洲本市)で38.8m/s(同57.0m/s)を観測した。
 11日に沖ノ鳥島の南西海上で発生した台風第24号は、沖縄の南海上から北北東に進み、17日21時頃三重県大王崎付近に上陸した。 その後東日本から北日本を縦断し、18日15時に北海道知床半島付近で温帯低気圧に変わった。 この台風により四国、近畿、東海、関東で30~45m/sの最大瞬間風速を観測した。 一方、台風が北緯20度線を越えた13日昼頃から本州南海上にあった前線が北上したため、13日夕方から台風の通り過ぎる18日まで各地で大雨が降った。 期間降水量は四国、紀伊半島、中部地方の山岳部では1,000mmを超えた所もあった。
 13日にグァム島の東海上で発生した台風第25号は、16日から17日にかけて伊豆諸島や本州の東海上を通過した。
 台風第23号は風が非常に強かったため、家屋の倒壊や農作物の被害が多かった。 兵庫県や岡山県では高潮による浸水も多かった。北海道では大雨による浸水害が大きかった。
 台風第24号は大雨による浸水害や土砂災害が多発した。台風第23号通過の直後であり、より大きな被害となった。
台風経路図 期間降水量
期間内最大風速
期間内最大瞬間風速
天気図
天気図 9月17日09時

期間内での観測値
気象官署での観測値
検潮所での観測値
それぞれの図に、マウスを合わせてクリックすると、大きく表示されます。