災害をもたらした気象事例

第二室戸台風
昭和36年(1961年) 9月15日~9月17日
暴風と高潮による被害、
 室戸岬で最大瞬間風速84.5m/s以上。
死者194名、行方不明者8名、負傷者4,972名
住家全壊15,238棟、半壊46,663棟
床上浸水123,103棟、床下浸水261,017棟など
(消防白書より)
概要
 9月8日にエニウェック島の南海上で発生した台風第18号は、西北西に進んで発達し、12日から13日にかけて中心気圧が900hPa未満の猛烈な強さの台風となった。進路を次第に北寄りに変え、14日には沖縄の東海上を通過、15日朝奄美大島を通過した。 その後北東に進み、16日09時すぎ室戸岬の西方に上陸した。 13時過ぎには兵庫県尼崎市と西宮市の間に再上陸、18時に能登半島東部に達し日本海に出た。日本海沿岸を北北東に進み、北海道西岸をかすめてサハリン付近からオホーツク海に進んだ。
 室戸岬(高知県室戸市)では最大風速66.7m/s(最大瞬間風速84.5m/s以上)、大阪で33.3m/s(同50.6m/s)、和歌山で35.0m/s(同56.7m/s)、新潟で30.7m/s(同44.5m/s)など、各地で暴風となった。
 この暴風や高潮による被害が大きく、雨による被害は比較的小さかった。大阪市では高潮により市の西部から中心部にかけて31平方kmが浸水したが、過去の同様な規模・進路であった室戸台風、ジェーン台風に比べると浸水面積は小さく、人的被害も小さかった。 また、兵庫県、和歌山県、四国東部でも高潮による浸水被害があった。台風の通過した近畿地方と吹き返しの強い風の吹いた北陸地方で暴風による家屋の倒壊等の被害が特に大きかった。
台風経路図 期間降水量
期間内最大風速
期間内最大瞬間風速
天気図
天気図 9月16日09時

期間内での観測値
気象官署での観測値
検潮所での観測値
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