日本沿岸の月平均潮位の変動

診断（２０１０年１２月）

2010年12月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、日本沿岸の広い範囲でやや～かなり高い状態でした。三宅島では甚だ高く、与那国島ではかなり低い状態でした。

2010年12月 月平均潮位偏差分布

月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。

偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。

甚だ高い	+20 ≤	ΔH
かなり高い	+10 ≤	ΔH <	+20
やや高い	+5 ≤	ΔH <	+10
例年並	-5 ≤	ΔH <	+5
やや低い	-10 ≤	ΔH <	-5
かなり低い	-20 ≤	ΔH <	-10
甚だ低い		ΔH <	-20

解説

2010年12月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、日本沿岸の広い範囲でやや～かなり高い状態でした。三宅島では甚だ高く、与那国島ではかなり低い状態でした。

日本付近では低気圧が短い周期で通過したため、12月の月平均海面気圧は最近5年間の同月の平均に比べ、3～6hPa低くなりました。このため、海面気圧が低いことにより月平均潮位がやや～かなり高くなったものと考えられます。
黒潮が三宅島付近を流れた影響で、三宅島付近では月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べ、3℃程度高い状態でした。このため、月平均潮位が甚だ高くなったものと考えられます。
八重山地方沿岸では、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べて0.5～1℃程度低い状態でした。このため、与那国島では月平均潮位がかなり低くなったものと考えられます。

（参考情報：月平均海面気圧の偏差、月平均表層水温の偏差）

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間（2005～2009年）のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

（参考情報：潮汐概況）