日本近海の海面水温

平成31年4月10日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2019年4月上旬)

  • 日本海北部では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます(図中A)。
  • 日本海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました(図中B)。
  • 日本の東、東海沖では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました(図中C)。北海道南東方では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます(図中D)。
  • 室戸岬の南から東海沖南部では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます(図中E)。
  • 東シナ海、四国沖、沖縄の東、沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中F)。

日本近海の海面水温平年差分布図(4月9日)
日本近海の海面水温平年差分布図(4月9日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

日本近海の海面水温

日本海北部では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます(図中A)。

日本海南部では、寒気の影響や平年より風が強かったことにより、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました(図中B)。

日本の東、東海沖では、寒気の影響や平年より風が強かったことにより、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました(図中C)が、下層の暖水の影響で、海面水温が平年よりかなり高い海域が引き続きみられます。北海道南東方では、親潮の影響で、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます(図中D)。

室戸岬の南から東海沖南部では、黒潮大蛇行に伴う冷水渦の影響で、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます(図中E)。

東シナ海、四国沖、沖縄の東、沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中F)。

今後の見通し

日本海、四国・東海沖の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高い見込みですが、室戸岬の南から東海沖南部では平年並か平年より低いでしょう。

北海道南東方、本州東方の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より低いでしょう。

関東南東方の海面水温は、向こう1か月、平年より低いでしょう。

東シナ海北部、沖縄の東の海面水温は、向こう1か月、平年より高いか、かなり高いでしょう。

東シナ海南部、沖縄の南の海面水温は、向こう1か月、平年よりかなり高いでしょう。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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