キーワードを入力し検索ボタンを押下ください。

用語・略語

付録2 用語・略語集
平成25年12月20日

地球環境に関する用語

温室効果 大気中の二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハロカーボン類などの気体は、太陽光により暖められた地表から宇宙空間に向かって放出される赤外線を吸収し、ふたたび地表に向かって放出するため、地表面を暖める効果がある。このような働きを温室効果といい、この効果をもつ気体を温室効果ガスという。
地球温暖化 化石燃料の燃焼などの人間活動により、温室効果ガスが大気中に増えることによって地球の気温が長期的に上昇すること。
地球環境 大気・海洋・陸面・雪氷のほか、気候に影響を及ぼす微量気体や生態系、化学反応物質など、人間をとりまく地球の自然の全体。
マルポール条約 正式名称を「1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書」といい、船舶の運航や事故による海洋の汚染を防止するための条約。1978年2月採択、1983年発効(日本は1983年6月に加入)。油類はもとより、バラ積み有害液体物質、梱包して輸送する有害物質、汚水および廃棄物のすべてが規制の対象とされている。

海洋に関する用語

エクマン輸送 風によって引き起こされる海面付近の水の輸送。水は、北(南)半球では風向に対して90度右向き(左向き)に運ばれる。
塩分 海水1kg中に溶解している固形物質の全量。溶存物質の全量を直接測定することは困難なため、海水の電気伝導度を正確に測定して塩分を求めるのが一般的である。海水中に含まれる溶存物質の全量を千分率(‰)であらわした塩分を絶対塩分、標準溶液との電気伝導度比によって決定された無次元の塩分を実用塩分という。実際上、絶対塩分を直接測定することはなく、一般に塩分といえば実用塩分を指し、本書でもそれに従う。
風応力 海上を吹く風が海面に及ぼす力。
北太平洋中層水 黒潮系水と親潮系水が本州東方で混合して形成される水塊で、北太平洋亜熱帯循環域(概ね北太平洋の北緯15度から45度まで)の水深300~800m付近では、塩分の極小層として特徴付けられる。
表層混合層 海面付近にみられる、水温、塩分(、したがって密度)が、海面からある深さまで鉛直に一様な層のことを指す。冬季には海面での冷却に伴う対流のため、また海上を吹く風によって上層と下層の水が活発にかき混ぜられるため、厚い表層混合層が形成される。一方、夏季には、海面付近の海水が、日射により温められ、海面付近と下層の温度差が大きくなり、密度成層が強くなるため、表層混合層は薄くなる。
水温躍層 水温が鉛直方向に大きく変わる層のこと。赤道域では表層の暖水と下層の冷水の境界にあたり、その深さは20℃の等温線の深さにほぼ相当する。
太平洋十年規模変動(PDO) 北太平洋の大気と海洋が連動して、十年~数十年の時間スケールで変動する現象。北太平洋中央部で海面水温が平年より低く(高く)なるとき、北太平洋東部や太平洋赤道域の中部から東部で海面水温が平年より高く(低く)なる。
地衡流 圧力勾配力とコリオリ力が釣り合った状態にある流れ。世界の海流のほとんどは地衡流として近似できる。
中規模渦、冷水渦、暖水渦 水平方向に数十~数百km、鉛直方向には数百mのスケールをもつ海洋中に存在する渦動を中規模渦と呼ぶ。そのうち周囲より水温が低く、北半球(南半球)で反時計回り(時計回り)の循環をもつ渦を冷水渦と呼ぶ(冷水塊ともいう)。また、周囲より水温が高く、北半球(南半球)で時計回り(反時計回り)の循環をもつ渦を暖水渦と呼ぶ(暖水塊ともいう)。冷水渦(暖水渦)の中心では、水位が周囲に比べて低い(高い)という特徴がある。
ただし、オホーツク海起源の冷水は塩分が低く低密度のため、海面が高くなるので力学的に暖水渦と同じ構造となり、時計回りの渦となる。
ポテンシャル水温 ある海水を、その周囲と熱のやり取りなしに深いところに移動させると、圧縮のため初めの温度より高くなる。海水を存在する深さから熱のやり取りなしに海面まで持ってきたときの温度、すなわち水圧による温度上昇分を除いた水温をポテンシャル水温という(温位とも呼ぶ)。水の圧力の大きい海洋深層の異なった深さの水温を比較したり、水温の鉛直分布を調べる場合に用いる。
ポテンシャル密度 ポテンシャル水温と塩分から求めた海水の密度。海水は上下移動に際して膨張・収縮するので、成層の安定度を考えるときはポテンシャル密度を用いる。基準圧力を海面としたポテンシャル密度は、通常、記号「σθ」で表記し、実際の値から1000を差し引いた値(kg/m3)であらわす。
湧昇 海の深いところの水が海面近くに湧きあがってくる現象。代表的な現象として沿岸湧昇と赤道湧昇がある。水面で定常的な風の吹いている時、地球の自転の影響で、北(南)半球では風向きに対して右(左)向きに表層の水が運ばれる(エクマン輸送)。北半球(南半球)で、陸を左(右)手にして岸に沿う風が吹いている場合に、海面付近の暖かい水はエクマン輸送により沖側に流され、これを補償するように深いところの冷たい水が海面近くに湧き上がる。この現象を沿岸湧昇と呼ぶ。また、赤道付近では貿易風という東風が卓越しており、エクマン輸送によって海面付近の暖かい海水は、赤道の北側では北向きに、赤道の南側では南向きに輸送され、これを補償するように深いところの冷たい水が海面近くに湧き上がる。この現象を赤道湧昇と呼ぶ。

気候に関する用語

アリューシャン低気圧 アリューシャン列島を中心にオホーツク海からアラスカ沿岸まで、北太平洋北部を東西に広く覆う準定常的な低気圧。実態は極東で発生し、急速に発達しながら東北東進したのち、アラスカ付近で衰退する温帯低気圧の集合体。冬季に活発で、夏季はほとんど消滅する。
気候システム 気候の形成に関わる大気と海洋・陸面・雪氷を、相互に関連する一つのシステムとして捉えた概念
全炭酸 海水中に含まれる二酸化炭素(CO2)、炭酸水素イオン(HCO3-)及び炭酸イオン(CO32-)の総量。海水に溶解したCO2は分子として存在するほか、水と反応した後電離してHCO3-及びCO32-の形でも存在する。従って海洋に蓄積されるCO2はこれら3つの化学種の総量(=全炭酸)として表わされる。
外向き長波放射量(OLR) 地表面や雲からの赤外線のエネルギー量。対流活動の強さの指標として使用しており、小さい値ほど背の高い積乱雲があることを示している。
南方振動指数(SOI) 気象庁では、オーストラリア北部のダーウィン(南緯12度、東経131度)と南太平洋のタヒチ(南緯17度、西経150度)それぞれの月平均海面気圧の平年差を標準偏差で割ったものを求め、両者の差をとり(タヒチの値からダーウィンの値を引く)、さらにそれを標準偏差で割ったものを南方振動指数としている。南方振動指数は、貿易風の強さの目安となることからENSOの大気側の指標としてよく使われ、一般にエルニーニョ現象時には負、ラニーニャ現象時には正の値を示す。
ロスビー波 地球の回転の影響で、大気中や海洋に存在する波。コリオリ力の水平成分の大きさは緯度によって異なり、これが復元力として働いている。偏西風が大規模な山岳にぶつかることや、広い範囲で海上の風の強さや向きが変化して水温躍層の深さが変わることなどによって励起される。ロスビー波の位相速度は西向きで、波長が大きいほど位相速度が大きい。

その他の用語

気候変動に関する政府間パネル(IPCC) 1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)が共同で設立した国連の組織で、気候変化に関する最新の自然科学的および社会科学的知見をまとめ、地球温暖化防止施策に科学的な基礎を与えることを目的としている。これまで、1990年に第一次、1995年に第二次、2001年に第三次、2007年に第四次の気候変化に関する評価報告書を取りまとめた。2014年に第五次評価報告書が取りまとめられる予定。
クロロフィル 植物の葉緑体に含まれる緑色の化学物質。植物プランクトンが光合成する際に、光エネルギーを吸収する役割をもつ。
数値モデル 対象とする現象のふるまいの特徴(時間変化)を物理法則に従い数値計算するコンピュータプログラム。対象とする現象により、気候モデル、海洋(海氷、波浪、高潮)モデルなどさまざまなモデルがある。
平年並、平年より~ 「平年並」「平年より高い」などの表現は、それぞれの節の文中や図の説明により示す「平年並」、「高い」といった階級区分の範囲に値がはいることを意味する。通常、階級区分は「平年より~」といった表現を用いるが、階級区分を示していない節においては、その平年値との差を示す「平年値を上回る」といった表現を用いている。
偏差 特に断りのない限り、平年値からのずれを示す。平年差と意味は同じ。
偏西風 極を中心にして西から東に向かって吹く地球規模の帯状風。
やませ 夏に東北地方の太平洋沿岸を中心に吹く東よりの低温の風

単位・化学記号

ppm ピーピーエム 100万分率(parts per million)
μatm マイクロアトム 分圧で100万分の1気圧(10-6atm)
μmol マイクロモル 100万分の1mol(10-6mol)
ng ナノグラム 10億分の1g(10-9g)
CO2 二酸化炭素
CH4 メタン
N2O 一酸化二窒素
トン炭素 二酸化炭素中の炭素重量に換算した値

略語

Aqua 米国・日本・ブラジルの地球観測衛星の名称
ASUKA 足摺岬沖黒潮共同調査(Affiliated Surveys of the Kuroshio off Cape Ashizuri)
COBE-SST 歴史的現場観測データに基づく海面水温解析値(Centennial in-situ Observation-Based Estimates of the variability of sea surface temperatures and marine meteorological variables - Sea Surface Temperature)
DMSP 米国の地球観測衛星の名称(Defense Meteorological Satellite Program)
ENSO エルニーニョ・南方振動(El Nino and the Southern Oscillation)
GTS 全球気象通信システム(Global Telecommunication System)
ICOADS 国際総合海洋気象データセット(International Comprehensive Ocean-Atmosphere Data Set)
IOC 政府間海洋学委員会(Intergovernmental Oceanographic Commission)
IOCCP 国際海洋炭素調整計画(International Ocean Carbon Coordination Project)
IPCC 気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)
JCDAS 気象庁気候データ同化システム(JMA Climate Data Assimilation System)
MJO マッデン・ジュリアン振動(Madden and Julian Oscillation)
NASA 米国航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration)
NAO 北大西洋振動(North Atlantic Oscillation)
NCEP 米国環境予測センター(National Centers for Environmental Prediction)
NIMBUS 米国航空宇宙局(NASA)の実験衛星
NOAA 米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration)
NOAA 米国の気象衛星の名称
NOWPAP 北西太平洋地域海行動計画(Northwest Pacific Action Plan)
NSIDC 米国雪氷データセンター(National Snow and Ice Data Center)
OLR 外向き長波放射量(Outgoing Longwave Radiation)
OPRC条約 1990年の油による汚染に関わる準備、対応および協力に関する国際条約 (International Convention on Oil Pollution Preparedness, Response and Cooperation, 1990)
PDO 太平洋十年規模振動(Pacific Decadal Oscillation)
PNAパターン 太平洋北米パターン(Pacific North American Pattern)
SMMR 多重チャネルマイクロ波走査放射計(Scanning Multichannel Microwave Radiometer)
SOI 南方振動指数(Southern Oscillation Index)
SRES 排出シナリオに関する特別報告書(Special Report on Emissions Scenarios)
SSM/I マイクロ波撮像装置(Special Scanning Microwave Imager)
SSMIS マイクロ波撮像装置(Special Sensor Microwave Imager/Sounder)
SST 海面水温(Sea Surface Temperature)
TAOアレイ 熱帯大気・海洋アレイ(Tropical Atmosphere-Ocean Array)
TOGA計画 熱帯海洋・全球大気研究計画(Tropical Ocean and Global Atmosphere Programme)
TOPEX/Poseidon 米国・フランスの地球観測衛星の名称(Ocean Topography Experiment/Poseidon)
TRITON 海洋観測ブイネットワーク(Triangle Trans-Ocean buoy Network)
UNEP 国連環境計画(United Nations Environment Programme)
UNESCO 国連教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)
WCRP 世界気候研究計画(World Climate Research Programme)
WDCGG WMO温室効果ガス世界データセンター(World Data Centre for Greenhouse Gases)
WOCE 世界海洋循環実験計画(World Ocean Circulation Experiment)
WMO 世界気象機関(World Meteorological Organization)
WPパターン 西太平洋パターン(Western Pacific Pattern)


本文 | 印刷用(PDF) | 更新履歴

印刷用(PDF)



本文 | 印刷用(PDF) | 更新履歴

更新履歴

内容更新

誤植訂正



定期診断表の概要 <<前へ | >> 


Adobe Reader

このサイトには、Adobe社Adobe Readerが必要なページがあります。
お持ちでない方は左のアイコンよりダウンロードをお願いいたします。

このページのトップへ