外洋波浪実況図/24時間予想図の見かた

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[ 外洋波浪実況図 ]

外洋波浪図を説明するための図です

[ 外洋波浪24時間予想図(図の下部は省略しています) ]

外洋波浪予想図を説明するための図です
外洋波浪図の種類と日時について 波の高さについて 波の向きと風向・風速について 船舶から通報された観測値について 高気圧・低気圧などについて 高気圧・低気圧などについて 高気圧・低気圧などについて 台風に関する情報について 海氷について 外洋波浪図の種類と日時について 波の向きについて 多方向から波が来る海域について 多方向から波が来る海域について

外洋波浪図の種類と日時について

(実況図)

実況図の日時を説明するための図です

(予想図)

予想図の日時を説明するための図です

 "AWPN"、"FWPN"は、それぞれ外洋波浪実況図、外洋波浪24時間予想図であることを表しています。 日時は、協定世界時(UTC;日本標準時との時差は9時間)で表示しています。

 この例の場合、実況図(AWPN)の日付は、"160000UTC OCT 2016"となっており、 協定世界時で2016年10月16日の午前0時(日本時間で同午前9時)の波浪の状況を示した図であることを表しています。

 一方、予想図(FWPN)の方は、"160000UTC OCT 2016 FCST FOR 170000UTC"となっており、 協定世界時2016年10月16日午前0時から24時間後の2016年10月17日午前0時(日本時間で同午前9時) の波浪の予想を示した図であることを表しています。

波の高さについて

等高線を説明するための図です

 波の高さ(波高)は、等高線による分布で表示しています。 等高線は、2メートルから8メートルまでは1メートル毎に、8メートル以上については2メートル毎に実線で示しています。 この実線は4メートル毎に太線になっています。

 なお、波浪図に表示している波の高さは、「有義波高」です。 実際の個々の波には、有義波高より高い波も含まれるので注意が必要です。

波の向きと風向・風速について

(実況図)

波の向きを説明するための図です

(予想図)

波の向きと風を説明する図です

 波の向き(波向)は、白抜きの矢印で表示しています。矢印が示す方向に波が進んでいることを表しています (方位で表現する場合は、矢印の付け根側=波が来る方角を波向とします)。 また、観測値が無い予想図では波の向きに加え、海上の風向・風速を国際式天気図の風速記号(矢羽)で表示しています。 矢羽の向き(羽が付いている側が風上)で風向を示し、羽の数で風速を示しています。風速の単位はノット(1ノットは、およそ0.5メートル毎秒)です。 矢羽の風速は5ノット単位の表示で、1本の長い羽が10ノット、短い羽が5ノット、三角形の羽が50ノットをそれぞれ意味しており、これらの合計で風速を表します。

 外洋波浪実況図・予想図では、これらの記号を波高2メートル以上の海域に対し、緯度・経度5度の間隔で表示しています。 なお、実況図・予想図に表示しているこれらの情報は、観測された値ではなく、数値予報モデルで推定した値です。

船舶から通報された観測値について

船舶資料を説明するための図です

 外洋波浪実況図では、船舶から通報された観測値を掲載しています。通報された船の位置は小さな○で表示しています。

 海上風は、○に接続する国際式天気図の風速記号(矢羽)で表示しています。矢羽の向き(羽が付いている側が風上)で風向を示し、羽の数で風速を示しています。風速の単位は、ノット(1ノットは、およそ0.5メートル毎秒)です。 矢羽の風速は5ノット単位の表示で、1本の長い羽が10ノット、短い羽が5ノット、三角形の羽が50ノットをそれぞれ意味しており、これらの合計で風速を表します。

 波浪については船舶からの通報がある場合、「周期(秒)/高さ(メートル)」の様式で数字を○の側に記載しています。 船舶の波浪観測では風浪とうねりを区別しており、通報内容に応じてそれぞれを併記しています。上段は風浪で、波向は常に風向と一致しており、○に付いた矢印で示しています。下段はうねりで、波向は数字の左側の矢印で示しています。なお、風浪やうねりを観測していない場合は数字を表示しません。また、うねりは2方向表示する場合もあります(その場合は3段表示になります)。

 上図の例では、風向は東、風速は15ノット、風浪については周期が2秒、高さは0.5メートル、 うねりについては向きは北東から、周期は7秒、高さは2.0メートルであることを表しています。

高気圧・低気圧などについて

(低気圧と前線)

低気圧を説明するための図です

(高気圧)

高気圧を説明するための図です

(台風)

台風を説明するための図です

外洋の波浪図には、高気圧・低気圧の位置と中心気圧および前線の位置を掲載しています。 これらの情報は同時刻のアジア天気図や予想天気図(24時間予想図)から引用しています。 天気図と同様に位置記号(○と+を重ねたもの)の上に高気圧をH、低気圧をL、熱帯低気圧をTDと表記し、 台風については、最大風速で分類した階級(T・STS・TS)と台風番号を位置記号の側に掲載しています。 台風に関する情報は、図の左上に掲載しています。

台風に関する情報について

台風情報を説明するための図です

 台風に関する詳細な情報を表示しています。台風番号、台風名、中心気圧、中心位置を記載しています。

 この図の例の場合、2016年の台風第21号(台風番号:1621、台風名:SARIKA)は、中心気圧965hPaで、 台風の中心は北緯16.3度・東経120.0度 に、台風第22号(台風番号:1622、台風名:HAIMA)は、中心気圧980hPaで、 台風の中心は北緯9.9度・東経139.6度 にあったことを表しています。

 台風番号の前の T・STS・TSは、最大風速による台風の分類を示しています。 詳しくは「台風に関する用語」 をご参照ください。台風名の後の( )内の数字は、台風の国際共通番号です。この国際共通番号は日本の台風番号と同一のものです。

多方向から波が来る海域について

多方向から波が来る海域を説明するための図です

 外洋波浪予想図には、波高1.8m以上で、多方向から波が来る海域を横線でマークしています。 ただし、複数の波があっても単一成分のみが卓越する場合や、ほぼ同じ方向から波が来る場合は除きます。 図の上部には凡例を表示しています。

 より具体的な状況がわかるように、波の各成分の情報を掲載しています。最大3成分(風浪とうねり2成分)について波向を表す矢印を表示し、 その脇に「周期(秒)、波高(メートル)」の様式で数字を記載しています。波向の矢印は、波高が大きいものほど長くなります。

 この図の例の場合、南東から来る周期10秒、波高1.3メートルの成分と、東北東から来る周期9秒、波高1.1メートルの成分があることを表しています。

 多方向から波が来る海域では、波が重なり合って海面の状態が複雑になるとともに、「三角波」「一発大波」などとよばれる 巨大波が発生しやすくなります。突然高波が来るため、船舶の航行に支障が出るほか、危険を伴う場合もあります。

海氷について

海氷を説明するための図です

 海氷がある場合、海氷縁を x 印で表示しています。