歴史的潮位資料 解説

  台風による高潮や、様々な要因で継続して潮位が高くなる異常潮位のような現象が、過去と現在で変化してきているのか、といったことについて調査するには、長期にわたり一貫した品質の潮位データが必要です。
  このため、気象庁では、各地の気象台に紙の原簿で保管されている過去の潮位観測記録をデジタル化して(「オリジナルデータ」)、現在と同様のデータとするため、品質管理を実施しました(「再解析値」)。また、現在の潮位偏差と比較可能なものとするため、過去の潮位偏差を現在と同様の手法で再算出しました(「再解析値」毎時潮位偏差)。
  デジタル化は、紙の原簿から転記するだけではありません。過去の原簿に掲載値が実際の潮位から2分の1、60分の1などに縮小されているものがあります。また、原簿作成後に何らかの事情により潮位の補正を行った場合など、「+20センチした値を正式な記録とする」などと原簿に記載されているものがあります。これらのデータに対して、縮尺を実際の潮位に変換しています(縮尺変換補正)。
  品質管理では、様々な処理を実施しています。例えば潮位観測は、現在はデジタル処理されていますが、過去にはペンレコーダーで自記紙に記録されている時代がありました。このため、自記紙の読み取り、原簿への記入でミスが生じている場合があり、修正しています。このほか、観測基準面の変更による潮位データのシフトについての補正(現在の観測基準面に合わせる)や、正常ではないデータの修正・削除を行っています。ただし、地盤の変動による潮位シフトの補正は行っていません。品質管理の内容の詳細は、品質管理とユーザーカスタマイズのページをご覧ください。



歴史的潮位資料のデータの種類

データの種類項目説明掲載形式利用用途(例)
再解析値毎時潮位
毎時潮位偏差
デジタル化した資料に気象庁で品質管理と再解析を行ったデータグラフ・表
テキストデータ
品質管理された潮位や潮位偏差を利用したい方
オリジナルデータ毎時潮位紙の原簿の毎時潮位をデジタル化したデータテキストデータ過去の原簿そのままの値を利用したい方
※テキストデータの詳細は、テキストファイルフォーマットをご覧ください。
 また、実際にグラフ、表、テキストデータの入手には、全国各地の再解析値とオリジナルデータのページをご利用ください。

参考文献

  • 比屋定弘康ほか,2011:歴史的潮位データの作成及び高潮の再評価.測候時報,78,特別号,S1~S32
  • 近澤昌寿・橋口祥治・大久保沙貴,2012:日本沿岸における潮位偏差の地域性及び季節性について.測候時報,79,特別号,S1~S24

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