オホーツク海の海氷分布（月概況）

平成26年3月7日発表
気象庁 地球環境・海洋部

診断（2014年2月）

オホーツク海全域の海氷域面積は、2月を通して平年より小さく経過しました。 北海道周辺の海氷域は、2月下旬には平年より東に分布しています。

2月28日

1月31日

2月5日

2月10日

2月15日

2月20日

2月25日

2月28日

オホーツク海の海氷分布の経過（2014年2月）
赤線は平年（1981年から2010年の平均）の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。

解説

オホーツク海全体の海氷の状況

2月上旬から中旬にかけて、発達した低気圧が次々とオホーツク海を北上し、これに伴い、 北部を中心に上空に暖かい空気が入るとともに、東よりの風が吹く日が多くなったため、 北部で海氷域は縮小しました。 海氷域は2月下旬に拡大しましたが、海氷域面積は2月を通じて平年より小さく経過しました。

北海道周辺の流氷の動き

北海道オホーツク海沿岸では、2月に入ると海氷は広い範囲で接岸しました。 2月下旬は西よりの風が吹く日が多かったため、海氷域は東に移動し、2月末にはサロマ湖より西の海岸で海氷は離岸しました。 海氷の太平洋への流出は、国後水道（※1）からは2月を通じて、珸瑶瑁（ごようまい）水道（※2）からは2月中旬以降、 択捉海峡（※3）からは2月末にみられました。 また、海氷の宗谷海峡から日本海への流出は2月上旬から中旬にかけて断続的にみられました。 2月9日には、網走で平年より7日遅い流氷接岸初日となりました。また、2月21日には、稚内で平年より8日遅い流氷初日となりました。

※1 国後水道 ：国後島と択捉島の間の水道。
※2 珸瑶瑁（ごようまい）水道 ：北海道根室半島の納沙布岬と、歯舞群島の水晶島との間の水道。
※3 択捉海峡 ：択捉島とウルップ島の間の海峡。