キーワードを入力し検索ボタンを押下ください。


親潮の数か月から十年規模の変動

平成29年2月28日発表(次回発表予定 平成30年2月28日)

気象庁地球環境・海洋部

診断(2016年)

・1980年代にしばしば発生した日本東方海域における親潮の顕著な南下は、1986年を最後に発生していません。
・親潮の面積は、2015年5月から2016年10月にかけて、平年よりかなり小さい状態が続きました。 2016年の春季の平均南限位置は北緯41.3度と、1982年以降で最も北となっていました。
日本東方海域(北緯43度以南、東経148度以西)の親潮の春季(3〜5月)の平均南限位置及び平均面積の年々変化

日本東方海域の親潮の春季(3〜5月)の平均南限位置及び平均面積の年々変化(1971年から2016年まで)

赤線が平均南限位置(右軸=北緯(度))、青色部が平均面積(左軸=104km2)を示します。1982年以降は、海洋大循環モデルを用いて求めています。詳しくは、解説の「親潮の解析にあたって」をご参照ください。



日本東方海域(北緯43度以南、東経148度以西)における月ごとの親潮の面積の経年変動

日本東方海域(北緯43度以南、東経148度以西)における月ごとの親潮の面積の経年変動(1971年1月〜2016年12月)

1982年以降は、海洋大循環モデルを用いて求めています。詳しくは、解説の「親潮の解析にあたって」をご参照ください。



日本東方海域(北緯43度以南、東経148度以西)における月ごとの親潮の南限位置の経年変動

日本東方海域(北緯43度以南、東経148度以西)における月ごとの親潮の南限位置の経年変動(1971年1月〜2016年12月)



解説

 例年、親潮は春に大きく南に張り出し、夏から秋にかけてゆっくり北へ後退します。日本東方海域(北緯43度以南、東経148度以西)における親潮の沿岸寄りの分枝の顕著な南下※1は1981年、1984年、1986年と1980年代にしばしば発生しましたが、このような事例は1986年を最後に発生していません。

 親潮の面積は、2015年5月から2016年10月にかけて、平年よりかなり小さい状態が続きました。その後、2016年11月には平年より小さくなり、12月には平年並となりました。 2016年の親潮の南限位置は、釧路沖から本州東方にかけて暖水域や暖水渦が継続してみられ、4月から6月は沿岸寄りの分枝は北緯41.5度以北に後退し、8月から11月は東経148度以東に後退していました。
 2016年春季(3〜5月)の平均面積は7.8×104km2で、1982年以降では、2000年に次いで2番目に小さい状態でした。 春季の平均南限位置は北緯41.3度と、1982年以降で最も北となっていました。


※1 顕著な南下とは

春季(3~5月)の平均南限位置が北緯38度を越え、かつ、春季の平均面積がある程度の広がりと持続性をもつ場合について総合的に判断し、顕著な南下としています。1978年、1981年、1984年及び1986年が該当します。

※2 親潮の解析にあたって

親潮の面積は、日本東方海域(北緯43度以南、東経148度以西)の深さ100mにおける水温5゚C以下の領域を親潮と定義して求めています。1981年までは観測データに基づいた客観解析値から求め、1982年以降は観測データに加え海洋大循環モデルを用いた解析値から求めています。後者はより細かい表現が可能な資料ですが、親潮の広がりの程度を診断するうえでは、二つのデータ間の差は十分に小さいことを確かめています。
親潮の南限位置は、深さ100mの水温資料、衛星の海面水温画像等から、親潮の沿岸寄りの分枝に相当する冷水の張り出しを総合的に判断して決定しています。
なお、親潮の面積や南限位置の過去の順位は、海洋大循環モデルの結果が得られる1982年以降の資料で求めています。

2013年の診断までは1985年以降の解析を海洋大循環モデルを用いて行いましたが、2014年の診断からは1982年以降のデータを利用して海洋大循環モデルによる解析を再度行い親潮の面積を求めています。


詳しくは、総合診断表「2.2.3 親潮」をご覧ください。

関連情報


このページのトップへ