全球の海面水温の変動(2013年6月)

平成25年7月16日発表

気象庁地球環境・海洋部

診断


6月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 6月の太平洋赤道域の海面水温は、東部で顕著な負偏差、インドネシア付近で顕著な正偏差が見られました。NINO.3海域の月平均海面水温偏差および基準値との差はともに-0.8℃でした。
  • 北太平洋では、アラスカの南と、日本付近からアリューシャンの南にかけて、およびフィリピン北部付近で顕著な正偏差が見られました。
  • インド洋では、熱帯域においてスマトラ南西岸付近を除いて概ね負偏差となり、マダガスカル北岸付近では顕著な負偏差が見られました。
  • 北大西洋では、20ºN, 60ºW付近と、イベリア半島周辺で顕著な負偏差、米国東岸付近から45ºN, 30ºW付近にかけて、顕著な正偏差が見られました。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2013年6月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃

解説

全球の海面水温の最近の傾向

北太平洋の海面水温は、2010年6月以降、中央部付近で正偏差、北米沖などで負偏差となる負のPDO(太平洋十年規模振動)時に見られる偏差パターンが概ね持続しています。


顕著な現象とは

全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。

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