全球の海面水温の変動(2011年3月)
平成23年4月15日発表
平成23年4月15日発表
- 太平洋赤道域の海面水温は、160ºEから110ºWにかけて顕著な負偏差が見られました。北太平洋では、フィリピン東方からハワイ付近にかけてとアリューシャン列島の南で顕著な正偏差が見られ、米国西方沖とメキシコ西岸付近で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、オーストラリア東岸付近から35ºS、100ºW付近にかけて顕著な正偏差が見られました。
- 大西洋では、熱帯域とグリーンランドの南方で顕著な正偏差が見られました。
- インド洋では、オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差が見られました。
- 全球の海面水温の最近の傾向
- 2010年夏以降、ラニーニャ現象が持続しており、太平洋赤道域の海面水温は、西部で顕著な正偏差、中部から東部で顕著な負偏差となっています。
大西洋の海面水温は、2010年8月頃にはほぼ全域で顕著な正偏差となりましたが、12月頃から米国東方沖で顕著な負偏差が見られるようになりました。
インド洋の海面水温は、2010年10月以降、オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差が見られるようになりました。
- 顕著な現象とは
- 全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して（規格化海面水温偏差）、＋1を上回る場合を顕著な 正偏差（高温）、−1を下回る場合を顕著な負偏差（低温）と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。