全球の海面水温の変動

平成18年4月17日更新

診断


3月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 太平洋の赤道域では、中部から東部にかけて顕著な負偏差がみられます。中高緯度では、南太平洋の中央部で顕著な正偏差が見られます。
  • 北大西洋では、40°N以北で広く正偏差となっています。一方、フロリダ半島東方では顕著な負偏差となっています。
  • インド洋では、マダガスカル島南東方で顕著な正偏差となっています。一方、20°S、90°Eおよび50°S、90°Eを中心に広く顕著な負偏差となっています。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2006年2月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1971年〜2000年)。等値線の間隔は0.5℃。

解説

顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています( 規格化海面水温偏差の全球分布)。ただし、次に挙げるような、ある程度の大きさを持つ 空間パターンを対象にしています。
年々〜数十年周期の気候変動に伴う海面水温の偏差パターンについて
年々〜数十年周期の気候変動に伴って、 太平洋や大西洋に変動中心を持つ海面水温の偏差パターンが存在しています。

全球の海面水温の最近の傾向
 北太平洋では、2005年9月〜11月にかけて中央部に正偏差、東部に負偏差が見られましたが、2005年12月以降、中央部は負偏差に戻りつつあります。南太平洋では、2005年12月以降、30°S付近の中部で正偏差となるパターンが続いています。一方、熱帯域は、2005年9月以降、東部より負偏差が拡大しています(月平均海面水温・偏差の全球分布)。
 北大西洋では、2005年5月以降、40°N付近を中心とした中緯度で負偏差、その高緯度側及び低緯度側で正偏差といったパターンが続いていましたが、2005年7月〜11月にかけて40°N付近の負偏差域が縮小し、ほぼ全域で正偏差となりました。2005年12月以降、再びフロリダ半島東方で負偏差域が現れています(月平均海面水温・偏差の全球分布)。  インド洋では、2004年12月以降、オーストラリア南西方の負偏差が持続しています(月平均海面水温・偏差の全球分布)。

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