海面水温・海流(関東・東海・北陸周辺海域)

平成27年2月20日発表
東京管区気象台

診断(2015年2月中旬)

  • 常磐沖では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます。
  • 関東の南東から東海沖にかけては、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました。伊豆諸島近海では、海面水温が平年より1℃以上低い海域がみられます。
  • 北陸周辺海域では、海面水温が平年より1℃以上高い海域が縮小しました。
  • 黒潮は、潮岬沖を東に流れ、北緯33度、東経136.5度付近から東南東に流れ、北緯32.5度、東経137.5度付近からは東北東に流れています。北緯33度、東経139度付近からは南南東に流れ、八丈島の南を通って、北緯31度、東経140度付近からは北北東に流れています。房総半島では離岸して流れ、北緯35.5度、東経142.5度付近から東に流れています。
  • 対馬暖流は、能登半島の北西からは東経136度付近を北に流れています。

関東・東海・北陸周辺海域の海面水温平年差分布図(2月19日)
関東・東海・北陸周辺海域の海面水温平年差分布図(2月19日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。関東・東海・北陸周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

常磐沖では、冷水の影響で、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます。

関東の南東から東海沖にかけては、平年より風が強く、寒気が流入したため、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました。伊豆諸島近海では、冷水の影響で、海面水温が平年より1℃以上低い海域がみられます。

北陸周辺海域では、平年より風が強く、寒気が流入したため、海面水温が平年より1℃以上高い海域が縮小しました。

海面水温の今後の見通し

関東の東から関東の南東にかけての海面水温は、向こう1か月、平年より低いでしょう。常磐沖では平年よりかなり低い海域がみられるでしょう。

東海沖の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高い見込みですが、伊豆諸島近海では平年より低い海域がみられるでしょう。

北陸周辺海域の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高いでしょう。

海流の実況と見通し

2015年2月中旬の関東・東海・北陸周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:関東・東海・北陸周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸が続くが一時接岸
東海沖の黒潮流路の最南位置(※2 北緯31度、東経140度 北緯33度、東経137.5度
伊豆諸島付近の黒潮通過位置(※1 八丈島の南 三宅島と八丈島の間を流れるようになる
房総半島での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸
日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※3 北緯36度付近(平年より南)
関東・東海周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない
日本海の海流 対馬暖流は、能登半島の北西からは東経136度付近を北に流れている

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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