海面水温・海流(関東・東海・北陸周辺海域)
平成26年7月18日発表
東京管区気象台
診断(2014年7月中旬)
- 関東の東では、海面水温が平年より高い海域が引き続きみられます。
- 関東の南東から東海沖にかけて、海面水温が平年より1℃以上低い海域が縮小しました。
- 北陸周辺海域では、海面水温が平年より高い状態が続いています。
- 黒潮は、潮岬で接岸して北緯33度付近を東に流れ、東経138度付近で北東に向きを変え、東経139度付近からは東に流れ、三宅島付近を通過しています。東経140度付近からは北東に流れ、房総半島では離岸して流れています。北緯36度、東経143度付近からは東に流れています。
- 対馬暖流は、北緯38度、東経134.5度付近を北東に流れ、北緯39度付近から東に流れています。能登の西方では、東経136度付近に北向きの流れがみられます。
関東・東海・北陸周辺海域の海面水温平年差分布図(7月17日)
解説
海面水温
関東の東では、海面水温が平年より1℃以上高い海域が引き続きみられます。
関東の南東から東海沖にかけて、日射量が平年より多く、暖かく湿った空気が流入することもあったため、海面水温が平年より1℃以上低い海域が縮小しました。
北陸周辺海域では、海面水温が平年より2℃以上高い海域が引き続きみられます。
海面水温の今後の見通し
関東の東の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高いでしょう。
関東の南東から東海沖にかけての海面水温は、向こう1か月、黒潮流路付近とその北側では平年並か平年より高く、それ以外の海域では平年より低いでしょう。
北陸周辺海域の海面水温は、向こう1か月、平年より高いでしょう。
海流の実況と見通し
2014年7月中旬の関東・東海・北陸周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:関東・東海・北陸周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 接岸 接岸が続くが一時離岸する時期がある 東海沖の黒潮流路の最南位置(※2) 北緯33度、東経138度付近 北緯33度、東経139.5度付近 伊豆諸島付近の黒潮通過位置(※1) 三宅島付近 三宅島と八丈島の間 房総半島での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 接岸する時期がある 日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※3) 北緯36度付近(平年より南) − 関東・東海周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない − 日本海の海流 対馬暖流は、北緯38度、東経134.5度付近を北東に流れ、北緯39度付近から東に流れている
能登の西方では、東経136度付近に北向きの流れがみられる− (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。