海面水温・海流(北海道周辺海域)

平成26年2月28日発表
札幌管区気象台

診断(2014年2月下旬)

  • 北海道周辺の海面水温は、日高沖では平年より2℃以上低くなっています。また、積丹半島周辺と宗谷海峡の西では、海面水温が平年より1℃以上低くなっています。一方、北海道東方では引き続き海面水温が平年より1℃以上高い海域がみられます。
  • 親潮の面積は、平年並の状態が続いています。
  • 津軽暖流の東端は、平年並の位置にあります。

北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(2月27日)
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(2月27日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。 また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

海面水温

北海道周辺の海面水温は、太平洋では、日高沖で前旬に比べて平年より2℃以上低い海域が拡大しました。また、釧路沖では海面水温が平年より高い海域が縮小しました。 一方、北海道東方の北緯41度、東経147.5度付近では、黒潮から分かれて北上した暖水の影響で、引き続き海面水温が平年より1℃以上高い海域がみられます。

日本海の海面水温は、檜山沖では平年より1℃以上低い海域がほとんどみられなくなりましたが、積丹半島周辺と宗谷海峡の西では、海面水温が平年より1℃以上低くなっています。

海面水温の今後の見通し

向こう1か月、北海道周辺の海面水温は、平年より低いでしょう。

海流の実況と見通し

2014年2月下旬の北海道周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1 北緯39.5度、東経145度付近 北緯39度、東経143度付近
親潮の沖合の分枝の南限位置(※1 なし なし
その他の親潮系冷水の位置 特にみられない
親潮の面積(※2 平年並 3月中旬には平年より大きくなる
津軽暖流の東端の経度(※3 東経142度付近(平年並)
日本の東のその他の顕著な現象 特にみられない
日本海の海流 顕著な流れはみられない

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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