海面水温・海流(近畿・中国・四国周辺海域)

平成26年12月10日発表
大阪管区気象台

診断(2014年12月上旬)

  • 四国沖および潮岬沖では、海面水温が平年より高い状態が続いています。
  • 山陰沖では、海面水温が平年より低い海域が拡大しました。
  • 黒潮は、足摺岬で離岸し、室戸岬および潮岬では接岸して流れています。
  • 対馬暖流は、山陰沖西部では北東に流れ、隠岐の北からは北に向かって流れています。

近畿・中国・四国周辺海域の海面水温平年差分布図(12月9日)
近畿・中国・四国周辺海域の海面水温平年差分布図(12月9日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。近畿・中国・四国周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

四国沖および潮岬沖では、寒気の影響による海面水温の低下が小さく、海面水温が平年より高い状態が続いています。

山陰沖は、平年では海面水温が10日間で1℃程度低下する時期ですが、冬型の気圧配置に伴う寒気の影響により10日前と比べて海面水温が2℃近く低下した海域があったため、海面水温が平年より高い海域が縮小し平年より低い海域が拡大しました。

海面水温の今後の見通し

近畿・中国・四国周辺海域および日本海の海面水温は、向こう1か月、平年並でしょう。

海流の実況と見通し

2014年12月上旬の近畿・中国・四国周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:近畿・中国・四国周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
足摺岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸
室戸岬での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸
潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸
近畿・四国周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない
日本海の海流 対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、隠岐の北からは北に流れている

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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