海面水温・海流(九州・山口県周辺海域)

平成29年8月18日発表
福岡管区気象台

診断(2017年8月中旬)

  • 九州・山口県周辺海域の海面水温は、東シナ海と奄美群島近海では、平年よりかなり高い海域がみられます。山陰沖西部と対馬近海では海面水温が平年よりかなり高い海域がみられなくなり、九州の東から奄美群島の東にかけての海域では海面水温が平年よりかなり低い海域がみられなくなりました。
  • 黒潮は、トカラ海峡の北緯30.2度付近を南東に流れ、都井岬に接岸して流れています。

九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図(8月17日)
九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図(8月17日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。九州・山口県周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

九州・山口県周辺海域の海面水温は、東シナ海と奄美群島近海では、平年よりかなり高く、30℃を超える海域がみられます。山陰沖西部と対馬近海では、前線や低気圧の影響で日射量が平年より少なかったため、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられなくなりました。九州の東から奄美群島の東にかけての海域では、 平年より日射量が多く風が弱かったため、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられなくなりました。

海面水温の今後の見通し

向こう1か月の九州・山口県周辺海域の海面水温は、東シナ海北部では平年より高いか、かなり高く、東シナ海南部では平年よりかなり高く、その他の海域では平年並か平年より高いでしょう。

海流の実況と見通し

2017年8月中旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
トカラ海峡の黒潮の通過緯度/向き(※1 北緯30.2 度 / 南東
都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸
九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

このページのトップへ