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UVインデックスを求めるには

波長によって強度が大きく異なる紫外線

UVインデックスの概念図  

図1 UVインデックスの概念図
 【上図】波長別の紫外線強度。細線:大気外/太線:地表
 【中図】CIE作用スペクトル
 【下図】波長別紅斑紫外線強度



 紫外線は波長により、A領域(UV-A;波長315~400nm)注1、B領域(UV-B;波長280~315nm)、C領域(UV-C;波長100~280nm)に分けられます。太陽から地球に到達した紫外線は、大気に入る前には、図1の上図の細線で示される強度を持っていますが、大気を進む間に、成層圏オゾンによる吸収や空気分子、エーロゾル(大気中に浮遊する液体や固体の微粒子)による散乱などを受けてしだいに減衰し、地上では太線で示される強度になります。UV-Bが短い波長ほど大きく減衰するのはオゾンによる吸収のためで、さらに短い波長のUV-Cは酸素やオゾンに完全に吸収され、地上では全く観測されません。このように紫外線は波長によって強度が大きく異なるため、紫外線の強さをわかりやすく表現するには工夫が必要です。


注1 nm:ナノメートル=10億分の1メートル


UVインデックスの定義

UVインデックスの定義式   

■UVインデックスの定義式
Icieは紅斑紫外線量(mW/㎡)、Eλは波長別紫外線強度[mW/(㎡・nm)]、SerはCIE作用スペクトル、IuvはUVインデックスを示す。
 


 紫外線の人体への影響度は波長により異なります。そこで、人体へ及ぼす影響を示す視点で、紫外線の強さをわかりやすく表す指標が提案されました。
 波長毎の人体への相対影響度として、国際照明委員会(CIE:Commission Internationale de l'Eclairage)により定義されたCIE作用スペクトル(図1の中図)があります。この相対影響度を、地上で観測される紫外線強度に波長毎にかけると、人体への影響の大きさの視点で見た波長毎の強度(図1の下図)が求められます。人体への総合的な影響度は、この強度を250~400nmにわたって波長積分すること(グラフの囲まれた部分の面積を求めること)により得られます(地上での290nm以下の紫外線は実質的に0と見なせますので、実際には290~400nmにわたる波長積分で十分に精度よく求められます)。ここで求められる量を紅斑紫外線量(CIE紫外線量)と呼びます。紅斑紫外線とは、皮膚に赤い日焼けを生じさせる紫外線のことです。紅斑紫外線量を、日常生活で使いやすい簡単な数値とするために、25mW/㎡で割って(紅斑紫外線量の単位がW/㎡の時には40を掛けて)指標化したものがUVインデックスです(左に定義式を示します)。



気象庁でのUVインデックスの計算方法

 気象庁の紫外線情報の予測情報、解析情報は、計算機によるモデル計算をもとに作成しています。モデル計算では、オゾンによる吸収、空気分子やエーロゾルによる散乱、太陽高度、標高などの要素を考慮して、晴天時の波長毎の紫外線強度を求めており、これをもとにUVインデックスを算出しています。
 一方、観測情報は、札幌、つくば、那覇での毎時の観測結果から作成しています。観測に使用しているブリューワー分光光度計は、290~325nmの波長範囲で0.5nm毎の紫外線強度を測定しています。UVインデックスの算出にあたって、観測を行っていない325~400nmの波長域の寄与分については、モデル計算の結果に基づき324nmの観測値を使って推定しています注2。 これは、この波長範囲ではオゾンによる吸収をほとんど受けず、雲やエーロゾルによる散乱の影響を波長によらずほぼ一様に受けるからです。この推定部分によるUVインデックスの誤差は0.1以内であり、実用上問題はありません。

 なお、UVインデックスは、計算上は小数点以下の数値もありますが、紫外線情報の分布図ではわかりやすさのためすべて四捨五入した数値として公表しています。また、環境省の「紫外線環境保健マニュアル」や世界保健機関(WHO)で示している紫外線対策の解説では、UVインデックスのランクを1から11+とし、11以上はまとめて11+と表記しています。気象庁の紫外線情報では、これらに加えて紫外線のごく弱い早朝や夕方の値を表現するために0を、また、日本ではしばしばUVインデックス12や13といった値が観測されるため、実情に合わせて13+まで表示しています。数値を算出する定義は全く同じです。

注2 紅斑紫外線のうち325~400nmまでの波長域による寄与分(mW/㎡)は、324nmの波長別紫外線強度[mW/(㎡・nm)]に0.0722を乗じて算出しています。


 紫外線の特性などについての解説は、「紫外線の性質」をご覧ください。


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