世界の異常気象速報(臨時)


世界の異常気象や気象災害のうち、顕著な事例について、その状況等を速報としてまとめた情報です。

過去に発表した情報は、以下のページからご覧になれます。
米国南西部の少雨について
発表日令和3年6月7日
概要 米国南西部では、広い範囲で昨年から平年よりも降水量が少ない状況が続いています。 米国海洋大気庁によれば、2020年5月~2021年4月の12か月間降水量は、5月~4月の12か月間降水量としては、1895年以降で記録的に少ない状況です。 過去12か月間の降水量を元に算出した、乾燥の程度を示す指標(標準化降水指数:SPI)を見ますと、現象の頻度が「50年に1回以下」の極端な乾燥となっている地点が複数見られます。
気象実況
(分布図)
気象実況分布図_01
12か月間降水量平年比の分布図(2020年5月~2021年4月の降水量から算出)
各国気象局の通報に基づき、気象庁で作成。灰色の点は描画に用いた観測地点を示す。
2020年5月~2021年4月の降水量は、カリフォルニア州サンフランシスコでは191mmで平年の約38%、アリゾナ州フェニックスでは64mmで平年の約34%でした。
気象実況
(時系列図)
気象実況時系列図_01
カリフォルニア州サンフランシスコアリゾナ州フェニックスの気温、降水量、乾燥の度合いを示すグラフ(2019年5月~2021年4月)
米国海洋大気庁の通報に基づき、気象庁で作成。 上段の折れ線グラフは気温、棒グラフは降水量の各月の値。下段の折れ線グラフは標準化降水指数(SPI)から見積もられた乾燥の度合い。
平年で降水量の多い秋から冬にかけての降水量が少なく、乾燥の度合いが増しました。2020年秋から2021年冬にかけては、太平洋から流れ込む水蒸気の量が少なかったことがその一因と考えられます。
見通し 米国海洋大気庁が5月20日に発表した季節予報(対象期間:2021年5月21日~8月31日)によれば、米国南西部、北部は干ばつが持続し、北西部で干ばつが進行する見通しです。

(参考)米国海洋大気庁が発表している干ばつに関する見通しは以下のURLで見ることができます。
※各観測地点における毎月の気温・降水量や標準化降水指数(SPI)については、気象庁ホームページ「世界の天候データツール(ClimatView)」でご覧頂けます。 https://www.data.jma.go.jp/cpd/monitor/climatview/frame.php
※標準化降水指数(SPI) https://www.data.jma.go.jp/cpd/monitor/climatview/spi_commentary.html

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