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世界と日本の気温、降水量の経年変化に関して、よくある質問

Q:日本の年平均気温偏差を求める際に用いられる15地点とはどこですか?また、どのような基準で選ばれたのですか?

A:15地点は網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島です。これらの地点は、長期間にわたって観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が比較的少なく、また、特定の地域に偏らないように選定されました。


Q:日本の年降水量偏差を求める際に用いられる51地点とはどこですか?また、どのような基準で選ばれたのですか?

A:51地点は旭川,網走,札幌,帯広,根室,寿都,秋田,宮古,山形,石巻,福島,伏木,長野,宇都宮,福井,高山,松本,前橋,熊谷,水戸,敦賀,岐阜,名古屋,飯田,甲府,津,浜松,東京,横浜,境,浜田,京都,彦根,下関,呉,神戸,大阪,和歌山,福岡,大分,長崎,熊本,鹿児島,宮崎,松山,多度津,高知,徳島,名瀬,石垣島,那覇です。降水量は地域によってまちまちなので、長期間にわたって観測を継続しているすべて(51地点)の気象観測所のデータを用いています。


Q:世界の年平均気温を求める際に用いられる地点も同様に都市化の影響や地域的な偏りを考慮して選ばれているのですか?

A:2000年までは、米国海洋大気庁(NOAA)が世界の気候変動の監視に供するために整備したGHCN(Global Historical Climatology Network)データすべてを使用しています(使用地点数は月により異なり、約300~3900地点)。2001年以降については、気象庁に入電した月気候気象通報(CLIMAT報)のデータをすべて使用しています(使用地点数は月により異なり、約1000~1300地点)。
都市化の影響や地域的な偏りは考慮していませんが、2007年に公表されたIPCC第四次評価報告書では世界平均気温における都市化の影響はそれほど大きくないとされています。


Q:なぜ、気温や降水量を偏差でしか値を求めないのですか?実際の値は何℃、何mmなのですか?

A:日本全体や世界全体の平均気温、降水量の実際の値は
1.正確な見積もりが困難であること
2.正確な値が求まったとしても、地球温暖化や気候変動を監視する上ではその数値そのものにはあまり意味がないこと
から、算出は行わず、偏差のみを示しています。

1.について
2010年4月の平均気温を例にとってみます。
図1のように日本の各観測地点の2010年4月の月平均気温は 標高や日射量の違いによって、北日本や東日本の山岳部では3℃前後となる一方、 沖縄・奄美では20℃を超えるなど地点によって大きく異なります。このため、気温そのものを用いると、日本の平均気温としてどの地点を選ぶかによって、全く異なる値になってしまいます。
もし日本全国に隙間なく観測網を張り巡らすことができれば真の日本の平均気温を算出できるかもしれませんが、現実には、気象官署は都道府県毎に平均して数か所程度しかありません。これらの気温観測データをすべて使っても日本の平均気温を代表しているとは言えません。

2.について
領域全体で平均した気温の持つ意味について、たとえば富士山を例に考えてみましょう。
仮に、富士山全体を隈なく観測点で覆って、「富士山の平均気温」を正しく求められたとします。 山麓、5合目、山頂など、観測点ごとの気温は、登山などをする上では重要な情報ですが、それらを平均した値そのものには意味がありません。
富士山の気候変動を監視するためには、ある年、月の富士山の気温が通常の状態と比べて高いのか低いのか、また、富士山の気温は過去100年でどのくらい変化しているかを知ることが重要であり、これは、平均的な状態からの気温のずれ(偏差)を計算することで、把握することができます。


Q:なぜ、実際の値がわからないのに、偏差がわかるのですか?

A:地球温暖化や自然変動に伴う大気の流れの変動は大きな広がりを持っています。
そのため、気温の平均的な値からのずれは、観測地点の分布がまばらでも、また、標高が異なっていても、気温の絶対値の分布のように地点による差が大きくありません(図2)。 したがって、各地点の偏差を平均した値は、観測点の数が少なくとも、その一帯の偏差を代表しているとみなすことができます。
以上の理由から、日本や世界の平均気温の実際の値を求めることが困難であっても、偏差を算出することができると考えられます。


図1 2010年4月の月平均気温の分布(℃)
図2 2010年4月の月平均気温の偏差の分布(℃)


Q:気象庁が過去に発表した古い資料と比べると、データの値が変わっている場合があるのはなぜですか?

A:平均気温偏差や降水量偏差は、過去データの見直しや、算出方法の変更によって変わることがあります。
気象庁では10年ごとに平年値を更新しており、これに伴って世界・日本の平均気温の偏差を求めるための基準値も変更されています(前回は2011年5月18日に変更)。
また、2005年には世界の平均気温の算出に使用するデータに海面水温を追加する変更を行い、過去データの再計算を行っています。
詳しくは「更新履歴」をご覧ください。データを使用される際には、常に最新のものをご利用くだ下さい。


Q:「日本の年平均気温偏差」図などにある赤い直線は何ですか?

A:統計期間における観測値の長期変化傾向(トレンド)を示しています。詳細は長期変化傾向(トレンド)の解説をご覧下さい。


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