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世界の平均気温の偏差の算出方法

使用したデータ

○陸域で観測された気温データ

 1880~2000年までは,米国海洋大気庁(NOAA)が世界の気候変動の監視に供するために整備したGHCN(Global Historical Climatology Network)データを主に使用し,使用地点数は年により異なりますが,約300~3900地点です。2001年以降については,気象庁に入電した月気候気象通報(CLIMAT報)のデータを使用し,使用地点数は1000~1300です。なお、日本域については、日本の平均気温を算出している15地点のデータを使用しています。

 注:都市化による昇温が世界の平均気温に与える影響は、ほとんど無視できると考えられています。


○海面水温データ

 1891年以降整備されている、海面水温ならびに海上気象要素の客観解析データベースCOBE(Centennial in-situ Observation Based Estimates of variability of SST and marine meteorological variables)の中の海面水温解析データ(COBE-SST)で、緯度方向1度、経度方向1度の格子点データになっています。

 注:海面水温の変化は、広域的・長期的には直上の海上気温の変化と同じだとみなせることが確かめられており、均質な海上気温データの整備が難しいことから、世界的に広く海面水温データを用いた世界の平均気温の算出が行われています。


算出方法

1.月ごとに、地球の全地表面を緯度方向5度、経度方向5度の格子(5度格子)に分け、各格子の月平均気温の偏差(平均気温から1971~2000年の30年平均値を差し引いたもの)を算出します。

 ①5度格子内に陸域で観測された気温データが存在する場合

 観測地点ごとに月平均気温の偏差を作成し、5度格子内に位置するすべての地点の偏差を平均した値を、この5度格子の月平均気温の偏差とします。

 陸域で観測された気温データにもとづく5度格子データのイメージ


 ②5度格子内に海面水温データが存在する場合

 1度格子の海面水温データのうち、観測データの存在する格子の月平均気温の偏差を算出し、5度格子内に位置するすべての偏差データを平均した値を、この5度格子の月平均気温の偏差とします。

 海面水温データにもとづく5度格子データのイメージ


 ③5度格子内に陸上で観測されたデータおよび海面水温データがともに存在する場合

 上記①および②で求められた各5度格子の月平均気温の偏差を5度格子内の海陸比で配分します。

 陸域で観測された気温データ、海面水温データをあわせた5度格子データのイメージ


2.各5度格子の月平均気温偏差に、緯度による面積の違いを考慮した重みをつけた値を、世界全体について平均します。

3.2で算出した値を年・季節で平均します。

4. 年・季節・月のそれぞれについて、1981~2010年の30年間の世界平均と、1971~2000年の世界平均との差を2や3で算出した値から差し引いて、その年・季節・月の世界の平均気温の偏差(1981~2010年を基準とする偏差)とします。

速報値と確定値

 上述のCLIMAT報は、翌月はじめから末までにかけて、月を通して入電されるために、ある月の平均気温が確定するには翌々月までかかってしまいます。そこで、翌月15日頃をめどに、それまでに入電した分のみで平均気温を算出し、それを速報値として公表します。そして、すべてのCLIMAT報の入電が終わる翌々月はじめに確定値として更新していきます。(確定値公表後も過去データの見直し等で、更新する場合もありますが、その際は更新履歴に明記します。)

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