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これからの気候の変化

これからの日本の気候変化

気象庁では、地球温暖化の科学的理解に係る普及啓発や、緩和策・適応策の検討に資する気候変化予測を提供するため、平成8年度より、数値モデルによる実験の結果を「地球温暖化予測情報」として公表しています。平成24年度には最新となる「地球温暖化予測情報第8巻」を取りまとめました。
一方、政府の適応計画に向けた我が国における気候変動影響評価のための気候変動予測情報を整備することを目的として、環境省と気象庁が日本周辺の将来の気候について予測を行いました。
ここでは、我が国の気候変化予測に関して、これら2種類の予測結果を以下に示します。それぞれの予測の特徴にご留意の上、地球温暖化に関する理解の増進、緩和や適応に係る施策の検討の基礎資料として活用願います。

2種類の予測の概要
① 複数シナリオによる予測 ② より解像度の高い予測
概要
  • 複数の温室効果ガス排出シナリオに基づいた、全部で18ケースの予測
  • シナリオや初期値の違いによる予測結果のばらつきなどにより、不確実性を評価できる
  • 20km格子間隔での予測となっており、都道府県別ではなく、日本全体を7つの地域に区分して表示
  • 20世紀末頃(1984~2004年)に対する21世紀末(2080~2100年)の変化
  • 温室効果ガス排出シナリオは1種類なので、不確実性の評価はできない
  • 5km格子間隔での予測となっており、都道府県といったより細かい地域の予測も可能
  • 短時間強雨など極端現象の変化も評価できる
  • 20世紀末(1980~1999年)に対する近未来(2016~2035年)、21世紀末(2076~2095年)の変化
水平解像度 20km 5km
シナリオ RCP2.6シナリオ:3ケース
RCP4.5シナリオ:3ケース
RCP6.0シナリオ:3ケース
RCP8.5シナリオ:9ケース
SRES A1Bシナリオ(RCP6.0に相当)
出典 21世紀末における日本の気候(環境省・気象庁, 2015) 地球温暖化予測情報第8巻(気象庁, 2013)
データ 文部科学省「データ統合・解析システム(DIAS)」より「地域気候変動予測データ」で検索してください 文部科学省「データ統合・解析システム(DIAS)」より「地球温暖化予測情報」で検索してください

なお、これらのデータを利用する場合は、以下の点に注意する必要があります。
  • 「エルニーニョ現象」など個々の自然変動のタイミングや規模は、予測の対象としていません

  • 地域レベルでの予測は、地球全体や大陸規模での予測に比べ不確実性が大きくなります

  • 温室効果ガス濃度の増加による影響は、近未来よりも21世紀末の方が明瞭に現れます

  • 複数の気候モデルによるばらつき具合も考慮する必要があります

  • 気候モデルは完璧ではなく、系統的な誤差を含んでいます

  • 気温に比べて、降水量等の予測結果の不確実性は大きくなります

  • 温室効果ガスの排出量により将来の予測結果は変わります

詳しくは地球温暖化予測情報第8巻(気象庁, 2013)~「第1章 はじめに」をご覧ください。

また、以下の予測結果に用いられている地域分けにつきましては、天気予報等で用いる用語「地域名」をご覧ください。

これからの日本の気候変化~ ①複数シナリオによる予測

年平均気温の変化

温室効果ガス排出の大きいシナリオ(RCP8.5)ほど気温の上昇量が大きくなっていて、北日本では、年によっては現在よりも6.0℃ほど高くなる可能性があります。

表:年平均気温について、地域別の将来変化、年々変動及びケース間のばらつきを考慮した不確実性の幅(90%範囲)
20世紀末頃(1984~2004年)に対する21世紀末(2080~2100年)の変化

(℃) 全国 北日本
日本海側
北日本
太平洋側
東日本
日本海側
東日本
太平洋側
西日本
日本海側
西日本
太平洋側
沖縄・
奄美
RCP2.6 1.1
(0.5~1.7)
1.2
(0.5~1.9)
1.2
(0.5~2.0)
1.1
(0.5~1.8)
1.1
(0.4~1.8)
1.1
(0.5~1.7)
1.1
(0.5~1.7)
0.9
(0.4~1.3)
RCP4.5 2.0
(1.3~2.7)
2.2
(1.5~3.0)
2.3
(1.5~3.0)
2.0
(1.2~2.8)
1.9
(1.1~2.7)
1.9
(1.2~2.6)
1.9
(1.1~2.6)
1.6
(1.1~2.2)
RCP6.0 2.6
(1.6~3.6)
2.7
(1.6~3.8)
2.8
(1.6~3.9)
2.5
(1.5~3.5)
2.5
(1.6~3.4)
2.4
(1.5~3.3)
2.4
(1.5~3.3)
2.0
(1.3~2.7)
RCP8.5 4.4
(3.4~5.4)
4.8
(3.7~5.9)
4.9
(3.8~6.0)
4.3
(3.3~5.4)
4.2
(3.2~5.3)
4.0
(3.1~4.9)
4.0
(3.0~4.9)
3.3
(2.5~4.0)

21世紀末における日本の気候:平均気温の変化の分布

図:シナリオごとに示した年平均気温の変化分布の一例
20世紀末頃(1984~2004年)に対する21世紀末(2080~2100年)の変化

年降水量の変化

増加するケースと減少するケースがあり、はっきりとした傾向は見られません。

表:年降水量について、地域別の将来変化、年々変動及びケース間のばらつきを考慮した不確実性の幅(90%範囲)
20世紀末頃(1984~2004年)に対する21世紀末(2080~2100年)の変化

(mm) 全国 北日本
日本海側
北日本
太平洋側
東日本
日本海側
東日本
太平洋側
西日本
日本海側
西日本
太平洋側
沖縄・
奄美
RCP2.6 48.7
(-249.1~346.5)
80.2
(-192.9~353.2)
78.0
(-198.1~354.1)
50.1
(-440.2~540.5)
78.5
(-343.0~500.1)
-47.6
(-511.4~416.2)
26.2
(-440.5~493.0)
34.3
(-724.9~793.4)
RCP4.5 30.3
(-266.7~327.3)
90.8
(-237.2~418.7)
91.3
(-217.0~399.6)
45.2
(-491.2~581.6)
33.8
(-420.1~487.7)
-48.5
(-485.6~388.6)
-33.4
(-557.4~490.5)
172.8
(-696.0~1041.6)
RCP6.0 58.3
(-248.5~365.1)
86.3
(-182.7~355.3)
73.2
(-205.4~351.8)
81.9
(-399.4~563.1)
39.6
(-418.1~497.3)
-0.2
(-465.0~464.6)
69.3
(-462.0~600.6)
219.6
(-850.5~1289.7)
RCP8.5 85.2
(-274.1~444.5)
62.1
(-210.6~334.7)
65.7
(-234.0~365.4)
145.0
(-333.1~623.1)
58.9
(-449.7~567.4)
66.3
(-517.2~649.7)
138.2
(-519.4~795.7)
249.5
(-778.3~1277.3)

年最深積雪の変化

温室効果ガス排出の大きいシナリオ(RCP8.5)ほど減少します。特に、東日本日本海側での減少量が大きくなっています。

21世紀末における日本の気候:年最深積雪の将来予測

図:シナリオごとに示した年最深積雪の変化分布の一例
20世紀末頃(1984~2004年)に対する21世紀末(2080~2100年)の変化


日本の気候変化の予測~②より解像度の高い予測(RCP6.0シナリオ相当の場合のみ)

年平均気温の変化

全国的に2.5~3.5℃の上昇が予測されており、北日本の上昇が最も大きくなっています。

地球温暖化予測情報第8巻図S1グラフ 地球温暖化予測情報第8巻図S1分布図 地球温暖化予測情報第8巻図S1スケール

地域別の年平均気温の変化と分布図
赤い棒グラフが現在気候との差、縦棒は年々変動の標準偏差(左:現在気候、右:将来気候)を示す。
右の分布図の赤は増加、青は減少を示す。
20世紀末(1980~1999年)に対する21世紀末(2076~2095年)の変化。

降水の変化

  • 大雨や短時間強雨の発生回数は多くの地域で増加します。
  • 無降水日数が増加します。
地球温暖化予測情報第8巻図S5(左)

地域別の1時間降水量50mm以上の短時間強雨の年間発生数(回)
棒グラフが現在気候(灰)、将来気候(赤)における発生回数で、縦棒は年々変動の標準偏差(左:現在気候、右:将来気候)を示す。
20世紀末(1980~1999年)に対する21世紀末(2076~2095年)の変化。

積雪・降雪の変化

  • 積雪・降雪は東日本日本海側を中心に減少しますが、北海道内陸の一部地域では増加します。
  • 積雪・降雪期間は短くなります。
地球温暖化予測情報第8巻図S6グラフ 地球温暖化予測情報第8巻図S6分布図 地球温暖化予測情報第8巻図S6スケール

地域別の年最深積雪の変化と分布図
赤い棒グラフが現在気候との差、縦棒は年々変動の標準偏差(左:現在気候、右:将来気候)を示す。
右の分布図の赤は増加、青は減少を示す。
20世紀末(1980~1999年)に対する21世紀末(2076~2095年)の変化。


日本の各地域における気候の変化


これからの世界の気候変化

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